ここでは一例として、私自身が作成したプロットを掲載しておきます。
元ネタは『簡単なアンケートです』に登場する短編の一つ、『ファイル12 怪盗仕込みのサンタクロース』を長編化したもの、という想定で。
なお、今回の主軸は『怪盗モノ』ですので、その組み立てに必要のない部分、例えばラブコメとか日常会話とかそういったものは省いています。
私の作るプロットは作家さんの中でもページ量が多い方らしいので、このまま参考にするとちょっと苦しいかもしれません。
もしも参考にされる場合は、適宜自分好みの、作業をしても疲れない形にアレンジしてみてください。
タイトル
怪盗仕込みのサンタクロース
テーマ
俗に言う怪盗モノ。最新鋭のセキュリティで守られた邸内に、泥棒役の主人公達がいかに鮮やかにアタックを仕掛けるかを描写する。
ただし、何も盗まないし誰も困らせない。
主人公はサンタクロースで、諸々の事情によってプレゼントが届かない子供達のために、どんな手を使ってでもプレゼントを届ける特殊部隊の所属である。
キャラクター
サンタクロース
年齢一七歳、男性。短い茶髪、中肉中背。赤い服装が好き。諸々の事情でプレゼントが届かない子供達のために何があってもプレゼントを届ける特殊サンタクロースの一人。
サンタの中では珍しい、日本国籍を持つ。外国人傭兵部隊枠。
基本的に面倒臭がり。仕事についても嫌々といった顔を見せるが、いざプレゼントの届かない子供の落ち込んだ声を耳にすると人が変わる。
仕事の腕は一流だが、屋敷に忍び込むためにその地下にトンネルを掘るなど大規模な作戦を自腹で展開させるため、大抵いっつも貧乏。
ライティア、レフテールといったトナカイ役の相棒を従えている。
貧乏で世話を怠るため、懐いてくれないが。
……実は暗殺技術については世界最高峰だが、サンタクロースは夢を与える職業なので昔の技術は封印している節がある。瀕死になると顔を出しそうになるけど、意思の力で押さえ込むよ。
ライティア
年齢二〇歳、女性。
長いロングの金髪を持つ色白の女性。巨乳。茶色い毛皮のミニスカドレスを纏っている。首輪つき。
サンタクロースのサポート要員『レインディア(=トナカイ)』の一人。主に情報戦のエキスパートで、ターゲットとなる屋敷の見取り図を盗んだり、防犯カメラを遠隔制御したりする。
双子の妹がいる。
差別化のため言葉遣いは乱暴にしておく。
ライティア、という名前は右(=ライト)から適当にアレンジしただけのものであり、命名主であるサンタクロースには不満たらたら。
レフテール
年齢二〇歳、女性。
双子なので容姿はライティア同様。前髪などで多少は差別化?
ライティア同様、サンタクロースのサポート要員。こちらは左(=レフト)から適当にアレンジしたものだが、当人は割と気に入っている。主にカーチェイス専門のドライバーとして活躍。
双子のライティアとの差別化のため、言葉遣いは丁寧に、お姉さん風に。
神童未美(しんどうみみ)
年齢九歳、女性。
小柄な体格におかっぱの少女。
今回、プレゼントを届けるためのゴール地点。サンタクロースの存在は信じている。
クリスマスの夜には部屋で眠っていないといけないため、彼女が会話を交わすのはそれまでの準備期間の日中となる。
サンタクロースとのじかの会話はなく、さりげなく盗み聞きして『サンタクロースに何を願ったか』の情報を仕入れた方が無難?
神童明良(しんどうあきら)
年齢三二歳、男性。
分からず屋の、カリカリしたインテリ風? メガネとか掛けている。IT企業の会長なので、普通の勤め人というよりはド派手なオーダーメイドのスーツとか?
今回のボスで、神童未美の父親。得体のしれないサンタクロースを娘の寝室に入れるなど言語道断、とばかりに最高警備で迎え撃つ。
実は子供の頃にサンタクロースを目撃してしまい、『正体を知ってしまった子供の下へはプレゼントを届けられない』というペナルティを受けていた人物。それがトラウマになっている。
神童麻耶(しんどうまや)
年齢三〇歳、女性。
せれぶりちーな若奥様? ウェーブがかった栗色の髪に、タイトスカートとブラウスの組み合わせとか。ピアノの家庭教師風だぜ!!
神童未美の母親で、神童明良の妻。サンタクロースの来訪に反対しているのは神童明良だけなので、実はこちらはサンタクロースに協力的。コンタクトさえ取る事ができれば、中から鍵を開けてもらえるなど手を貸してくれる。
(中高生メインの作品にしては歳いってるなあという場合は、作中で正確な年齢については言及しない。あるいは未美の歳の離れた姉や従姉などにして、二〇代前半にしてしまう事も?)
アンドリュー=マクワソン
年齢二五歳、男性。
ムキムキの白人で、黒スーツとサングラスの組み合わせ?
神童家の屋敷を守る警備主任。とにかくガチムチ。警備員というよりは民間軍事会社系の人で、侵入者を捕らえるよりも殺してしまう方が簡単。日本国内なので銃器は持っていないが、五〇グラム以上の金属製品、例えばスプーン、フォーク、爪切り、包丁、ドライバーなど、あらゆる家庭用品が飛び道具と化す。でも実は『武器を持たずに素手で戦うのが一番強い』とかいう猛者。
ギリギリまでサンタクロースを追い詰める係だが、実際には彼の契約内容は『神童家の笑顔を守る事』であり、そのためにわざと手を抜いてサンタクロース達にプレゼントを届けさせていたのが、ラストに判明する。戦力については手を抜いててこれかよ、というラインにする。
舞台や時期
時期は一二月一日から二五日まで。
前半の二章が準備期間で、三章、四章はクリスマスイヴ、実際に神童邸にアタックを仕掛ける感じに。
舞台は日本の地方都市で、主に神童邸の周辺。
神童邸は世界的IT企業ピーチソフトウェアの会長宅であり、軍事用ソフトウェアの開発にも携わっているため、産業スパイどころかまんま他国の工作員などから侵入される恐れがある。そのため、最高峰のセキュリティシステムと民間軍事会社の兵隊達を組み合わせる事で、どこぞの大統領官邸並の防御力を誇る豪邸と化している。
地上、空中からは侵入不可能だが、所詮民間の私有地なので地下は半ば官民共有。銀行の地下金庫を狙うのと同じくトンネルを掘って侵入を目指す事に。
できるだけ、この本命を隠すために様々な陽動作戦を用意する。
用語
サンタクロース財団
世界最大の国際非営利団体。本部はノルウェーで、支部は世界中にある。その目的はクリスマスに世界中の子供達へ『確実に』プレゼントを届ける事にある。
(世界中から贈られるクリスマスカードはノルウェーのサンタの家に届く? それともバチカンに届いたものをノルウェーに回す?)
サンタクロースはその存在そのものが子供達の間では秘匿されているが、大人達はみんなその正体を知っている。
もしも子供がサンタクロースの正体を目撃してしまった場合、その子供にプレゼントを贈る事はできなくなる。
何故そういうルールがあるのか、そもそもプレゼントを届ける理由は何なのか。上層部の思惑は謎に包まれている。
(実際には伝説上の(どちらかと言えば絵本の登場人物である)サンタクロースが、ぎっくり腰など寄る年波でついに自力でプレゼントを届けられなくなったために、後継者育成のために編成された組織。具体的な利害とか陰謀はないが、作中では明示しない)
特殊サンタクロース部隊
通常の方法ではプレゼントを届ける事のできない子供達のために、いかなる手段を用いても確実にプレゼントを贈る事を旨とする特殊部隊。こちらについては『普通のサンタ』と違って基本的にゼロから育てた生え抜きではなく、中途採用の軍人や暗殺者などで構成される。
成果は一〇〇%だが、彼らに依頼を引き継ぐ事を屈辱に感じる財団生え抜きのサンタクロース達は、彼らの存在を快く思っていない。
通常、特殊サンタクロースはサンタ役が一人、トナカイ役が二人の三人で行動する。
特殊サンタクロースは世界中の子供達にプレゼントを与える存在だが、その手を血で汚す事しかできなかった元軍人や元暗殺者もまたサンタという枠組みに加わる事で心を救われており、仕事に対するプライドは高い。
レインディア
トナカイという意味の名前を持つ、サンタクロースのサポート役。
レインディアはその全員が『長い金髪で色白の巨乳美女』であり、年齢も同じ。みんな揃うとかなり異質な感じに。一説ではクローンの可能性も示唆されているが詳細不明。
(実際にはかなり魔法寄りの存在というか、伝説に出てくるトナカイの力を分配した欠片みたいなものだが、作中では明示しない)
レインディアはサンタクロースと組むまでは名前もなく、サンタクロースに命名される事で初めて個性を持つ。
ピーチソフトウェア
世界で一、二を争う巨大IT企業。パソコンでは競合他社に後れを取っているが、携帯電話の分野では圧倒的シェアを誇る。
その関係で軍事ソフトウェアの分野でも多く受注しているため、他国のスパイやテロリストなどからデータや財産、命を狙われるリスクが浮上している。
会長含め、幹部達の邸宅は徹底的に強化されている。
アンタレスの尾
ピーチソフトウェア会長、神童明良が雇った民間軍事会社。アンタレスはさそり座を構成する星の名前。その名の通り本来なら警護ではなく襲撃の方が得意な面々だが、『自分が襲撃者だったらどうするか』というシミュレーションを利用して侵入ルートを潰し、高い成績を誇る。
あらすじ
序章
《この世界ではサンタクロースが職業として実在する事、どうしてもプレゼントを届けられない子供達のための特殊部隊がある事などを説明する。詳しい用語解説は一章で、とにかく印象的なシーンだけを作れれば良い》
海外の夜の街を、気絶した子供を抱えた男が泣きそうな顔で走っている。
戦火に巻き込まれたらしく、街並みはあちこち壊れている。
戦車の履帯の音が響き、慌てて男は廃墟の壁に隠れる。戦車の方はすっかり勝ち組ムードで、クリスマスソングが流れている。
「最悪なクリスマスだ」と男は嘆く。
神様なんていない、サンタクロースなんて来ない。自分が殺されるのは良いが、子供が一体何をしたんだと男は憤る。
そこで戦車から見つかる。灯光器などで強烈な光を浴びせられたり。
絶体絶命かと思いきや、その戦車がいきなり爆発する。
【ロケットランチャーか、指向性の対戦車地雷?】
エンストし、慌ててハッチから抜け出そうとする乗組員達を、影から飛び出してきたライティア、レフテールが気絶させる。
訳が分からない男に、サンタクロースは包装されたプレゼントの箱を片手に笑ってこう告げる。
「メリークリスマス」と。
彼らは特殊サンタクロース。
諸々の事情でプレゼントの届かない子供達のために、世界中のどこにでも旅立ち、どんな手段を用いてでも必ず贈り届ける特殊部隊。
【一年前のエピソードか、この世界では年中無休でサンタクロースが動いている事にする?】
一章
《サンタクロースがメインとなる舞台、日本の地方都市へやってくる。サンタクロースとライティア、レフテールの無駄話でキャラ付けを確定させた上で、神童未美の下にはプレゼントが届かない事、彼女のために命を賭けてプレゼントを届ける決意までを描く》
サンタクロース、ライティア、レフテールの三人が日本の地方都市へやってくる。
彼らは外で食事。ピザとかの取り合いになる。ここでレインディア(=トナカイ)であるはずの二人がサンタクロースを押しのけてピザを独占する事で、力関係を説明。
周りの客から「あんたサンタクロース? 写真撮らせてよー」などと言われ、「SNSには上げるな。子供にバレたらプレゼント贈れなくなるんだから」とサンタが答える事で、ルールの説明をする。
サンタクロースは大人達なら誰でも知っているけど、子供にはその正体を知られてはならない。
食事後、サンタクロース、ライティア、レフテールの三人は街をぶらぶら。
街路樹に巻きつけられたツリー状の電飾や、バイトのサンタ少女などから、クリスマスが近い事を示唆。行き交う子供達もプレゼントについての話をしている。
ライティアとレフテール、サンタ宛てにクリスマスカードが届いている事を示唆する。
ぶらぶらとした街歩きが、実は神童邸という超巨大な屋敷の周辺を探っていた事を、視点を俯瞰させて提示。
辺りには防犯カメラ、敷地に入っていないのにもう警備員や軍用犬に睨まれる始末。
「ここにアタックするのは相当骨が折れそうだなあ」とサンタクロース。
「じゃあやめんのか?」というライティアの言葉には答えない。
サンタクロース達は、道で神童未美とすれ違う。
クリスマスカードに毎年プレゼントについて書いているのに、ちっともサンタクロースが来てくれない、そんな女の子。
彼女は曇り空を見上げて呟く。
「今年こそ、サンタさんは来てくれるのかな」と。
サンタクロース達はすれ違った後に、静かにこう答える。
「必ず届けるとも」と。
二章
《神童邸の詳細なスペックと、イヴにアタックを仕掛けるための準備期間。三章からはイヴになるため、必要な準備は全てここで終わらせる。邸宅がいかに難攻不落かを出した上で、あれやこれやと色々なアイデアを出す。途中で計画が失敗したと思いきや、実は別のルートがあったと示す事で、一枚上手の怪盗っぽさを出す》
サンタクロース、ライティア、レフテールで作戦会議。
神童邸は世界的IT企業ピーチソフトウェアの会長宅であり、産業スパイや他国の工作員の侵入を阻むため、大統領官邸並のセキュリティが敷かれている事を説明。カメラの数、センサーの種類、警備員のシフトなどスペックを説明し、普通の方法ではまず侵入できない事を提示する。
また、サンタクロースを毛嫌いしているのは父親の神童明良であり、母親の神童麻耶の態度は中立である事も示唆。
「表から入れないなら裏から回ろう」とサンタクロース。
スポーツジムなどに通うため、外出中の神童麻耶にサンタクロースが警備の隙を突いて接触。
【お色気要員ならば水泳教室か?】
【サンタクロースの存在は大人達の間では公認されているため、初対面でも叫び声を上げられたりはしない】
説得し、内側から鍵を開けてもらえるよう協力を取り付ける。
神童邸のセキュリティは電子的なものならライティアが一定時間無効化できるが、アンタレスの尾が放っている軍用犬は誤魔化せない。
軍用犬は飼い主側の『匂い』を目印に襲う人間と襲わない人間を選んでいるため、邸宅側の住人の匂いのついたものを神童麻耶から預かる。
【服とか毛布とか?】
その上で邸宅裏口の防弾窓の鍵を開けてもらえれば、地上ルートから神童邸に侵入できる。
道筋はできたが、ここでアンタレスの尾の警備主任、アンドリューが神童麻耶の不審な動きを検知。
雇い主である神童明良に報告され、神童麻耶は自室に軟禁されてしまう。
このままでは防弾窓の鍵は開かないし、警備シフトが変更されたのでサンタクロース達が侵入してきた途端に殺されてしまう。
……が、実はサンタクロース達は神童麻耶の協力がバレる事も織り込み済みだった。
本命は神童邸の外から少しずつ掘り進めていったトンネル。南米の銀行強盗などで金庫室を襲う時などに使われているものだ。
ストレートにトンネルを掘ると細かい振動などから露見されるリスクがあったが、アンタレスの尾の注目がダミーの地上ルートに向いている今なら、そういうヒントが見過ごされてしまう。
サンタクロースは神童邸の真下に繋がるトンネルの奥を眺めてニヤリと笑う。
「イヴが楽しみだ」と彼は言った。
三章
《ここからクリスマスイヴ、実際に神童邸にアタック開始。地下のトンネルを使って邸内に侵入したまでは良いが、トラブル発生。PMC『アンタレスの尾』側にバレ、直接的な戦闘に発展する》
クリスマスイヴに、サンタクロース、ライティア、レフテールはギリギリで間に合わせた地下トンネルから神童邸にアタック開始。
無事に邸内への侵入を果たす。
アンタレスの尾の警備主任、アンドリューは神童麻耶がサンタクロース側に手渡した『匂い』つきの衣類や毛布だけでは軍用犬は誤魔化せない事を掴み、彼らサンタクロース達が最初から地上ルートに期待していなかった事を推測。
警備シフトを変更し、屋敷の警戒レベルを上げる。
【一人で悩むのではなく、アンドリューは軟禁状態の神童麻耶と対話しながら答えを出す。また、この時神童麻耶の軟禁はクリスマスが終わるまでと限定し、後に尾を引かない形にする】
最高警備レベルの屋敷だが、そもそも屋敷自体が大きいので、サンタクロース達は物陰に隠れながら移動続行。
【手品の縄抜けとか箱からの脱出トリックとかを利用して、ただの侵入ではなく『怪盗っぽさ』を演出する】
薄壁一枚挟んでアンドリューをやり過ごす。
……と思いきや実はバレていて、アンドリューから襲撃を受ける。
【ちょっとホラーっぽくさせるため、アンドリューが薄壁を拳でぶち抜き、サンタクロースの襟首を掴んで廊下に引きずり出すなど無茶な演出を】
ライティア、レフテール、足止め役としてアンドリューに立ち向かう。
「彼らの目的は敵を倒す事ではなく、神童未美に今年こそプレゼントを贈る事。だからここは先に行け」と。
サンタクロース、後ろ髪を引かれるが、後を任せて神童未美の寝室を目指す。
四章
《サンタクロースが神童未美の部屋にプレゼント置くクライマックスのシーン。事実上、神童明良は敗北した事になるため、彼が何故サンタを毛嫌いするのかの過去回想なども混ぜておく》
サンタクロース、神童未美の部屋を目指す途中で、軟禁されている神童麻耶の部屋を見つける。鍵をピッキングなどで外して開けて、再会。こうなる事が分かっていながら利用した事について謝罪するが、麻耶は気にしていない。ここまで来たら娘にプレゼント贈ってくれと願いを託す。
その上で、「夫の神童明良を低く見ない方が良い」と警告を放つ。
神童明良がボスキャラとして動き出す。
【アンドリューより強敵に見せたいので、猟銃装備+手足の力をサポートするためのマシンを装着? どこかIT企業の富豪っぽいパワーアップ感を】
【可能なら、ここで子供の頃にサンタを目撃してしまい、プレゼントをもらえない枠にされてしまった過去などを回想。サンタクロースに不審気味】
決戦の場所は神童未美の部屋の前だが、猟銃が発砲されると銃声で神童未美が起きてしまうため、まずはサンタクロースが神童明良の手から猟銃を弾き落とす。そちらが優先だったので強化された脚力の蹴りなどを受ける。
攻防を繰り返すが、機械の力で補強された神童明良よりも、生身のサンタクロースが追いすがり、上回る。
【実は最強の元暗殺者とか、設定を持っている場合はここで提示】
神童明良を薙ぎ倒して、サンタクロースは神童未美の寝室を目指す。
【プレゼントの箱を真上に投げて、落ちてくるまでに戦闘を終わらせるなどの演出もあり? ただ、いくら豪邸でも廊下となると高さはないか……】
【精神的なわだかまりを解いておく。神童明良に向けて、サンタクロースが『(子供の頃の明良に見つかってしまって)済まなかった』と謝ったり】
ライティア、レフテール、警備主任のアンドリューやアンタレスの尾の兵隊達に取り囲まれるが、戦意を失わず。
と、ここでアンタレスの尾の総員に無線で連絡が入る。
作戦終了、任務失敗。
その報が出たという事は、サンタクロースは神童未美の寝室へ到達したらしい。
戦う理由がなくなりノーサイドとなったライティア、レフテールとアンタレスの尾。互いに武装を解除する中で、ライティアがこう尋ねる。
「あんた、わざと手を抜いていただろう」と。
対してアンドリューは「私が依頼を受けたのは、神童家の皆様の笑顔を守るという契約だ。そのために必要な事を全て講じた」とだけ答えて、立ち去る。
サンタクロース、神童未美の枕元にプレゼントの箱を置いて、立ち去る。
【翌朝、目を覚ました神童未美がプレゼントの箱を見つけるシーンと、どちらが美味しいか。両方続けてやってしまうのはアレな気がするし……】
後日、神童明良はサンタクロースやクリスマスへの考えを改め、多額の寄付などを行ったというニュースが新聞に載る。
サンタクロース、ライティア、レフテールは仕事を終えて、街を立ち去る。