編集部ブログ

【必毒(読)!! 本日発売】電撃文庫『ミニチュア緒花は毒がある。』特別掌編をお届け!!

2018.02.10

三連休に、こんにちは!

本日は電撃文庫の2月刊の発売日!!

 

盛りだくさんの新シリーズからどれを読もうかお悩み中の皆さまへ、

電撃文庫『ミニチュア緒花は毒がある。』をオススメしに参りました!!

 

【取扱注意!!】この少女の毒舌はたまらなく中毒になる。

著者/岩田洋季

イラスト/鈴城 敦

定価(本体610円+税)

 

作品紹介はこちらから!!

電撃文庫『ミニチュア緒花は毒がある。』試し読み&キャラクター紹介

 

読者の皆さまにここでしか読めない、著者書き下ろし掌編をお届けしちゃいます!!

ミニチュア緒花ちゃんの魅力たっぷりの掌編となっていますので、

こちらを読んでから、ぜひぜひ書店で手にとっていただけると嬉しいです!!!!

 

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緒花との恋愛理想論を語る舌戦!?

ブログ用書き下ろし特別掌編

「つまり今が理想」

 協調性を重んじるうちの学校の異端、バケモノみたいな変わり者が押し込められる、きょうがく部。その部員と顧問のエリカ先生が揃った、放課後の部室にて。

 俺はあることを読書中に閃いて、窓際の席に座る毒嶋緒花(ぶすじま・おはな)を見やった。舌鋒の鋭さで教師も不良もえぐり殺す“ミニチュア毒花”。俺の可愛い緒花だ。いまは愛用のシャーペンで、ダブルリングノートに書き物をしている。俺は笑みを押し殺し、本を閉じた。

 近くにいた“いのしし姫”こと猪川姫子(いのかわ・ひめこ)へ、さりげなく話しかける。

「そういえばさ。姫子って、理想の恋愛みたいなのって考えたことある? いや、いま読んでた小説にそういう話が出てきてただけなんだけど」

「へっ? 理想の恋愛? うーん……。あんま考えたことないなー」

「まあ、そっか。ごめんな、ヘンなこと訊いて」

「ううん! ……あっ、そうだ! でもでも薫(かおる)くん、あたし、むかしからあれには憧れがあったよ。あれあれ、アニメのプリンセスとかの、王子さまとのキスシーン!」

 俺の目論見どおり、姫子はなんであれ真剣に答えてくれる。会話が届いて、緒花がちらりと目を向けてくる。と、加聖学人(かせい・がくと)が「キスシーンだって? ふんっ」と馬鹿にした。僧侶ですら仏像で殴りたくなる“聖人殺し”として有名な、きょうがく部随一の変人である。

「ちょっと、学っちゃん! なんであたしの話にそんな態度取るのー!?」

「なんでだって? まったく。想像力のない人間にはあきれるね。キスは、僕のIQですら比較にならない途方もない数のばい菌をやり取りする行為だぞ? ぞっとする。それが愛の証明だって言うなら、僕には永遠に不要だ。僕は生涯、恋なんて不潔なものにうつつを抜かさないよ」

 そこでエリカ先生がふと、んん? と首を傾げた。

「待って。でも学人って、前に将来の子供の話をしていなかったっけ? 子供は野球チームができるくらいはほしいとかなんとか」

「それは当然、僕の優秀な遺伝子を数多く残すのは、人類に対する義務だからね。人類の進歩の必須事項だよ。でもまさかエリカ先生、恋愛とかいう性欲の美称でしかないものがなければ、それができないとでも考えてるのか?」

「はあ? どういう意味?」

「やれやれ。これだから英語教師は。いいかい? 僕の理想は、まず最良のパートナーを見つけることだ。僕と同格は無理にしても、近い知的水準と良識、健康的な肉体と精神を持った女性。その彼女と公正な契約を交わし、体外受精と九人の代理母で問題は一挙に解決だ。もちろん、高校の英語教師程度じゃ僕のパートナー候補は無理だけど。うふっ――」

 エリカ先生が、教師だから耐えているが、そうでなければ椅子で殴りかかっていそうな顔になっていた。俺が緒花を再び見やる。と、緒花もさすがに書き物の手を止め、路上にぶちまけられた汚物を見るまなざしを学人へ向けていた。俺はそんな緒花の隙を突くように言った。

「緒花の理想は? 学人みたいなことはないだろ?」

「あたりまえでしょ……! わたし正常な人間だから。こんな情緒の欠片もない、コンピュータと女の敵と蛆虫を足して三で割らないみたいなカス野郎と比較しないで」

「王子さまとのキスってほど、お子さまでもない?」

「そっちもそう。わたしの恋愛経験がいくら薄いからって、保育園レベルで止まってたりはしない。わたしの理想はもうちょっとこう、特別ロマンチックでなくていいから、毎日――」

 緒花は言いかけたところで、はたと気づいて口をつぐんだ。学人が「僕ほど正常な人間に対して、なんて暴言を……!」と、姫子が「あたし幼稚園だしー!」と反論するのを無視し、俺のことをぎろりと睨みつけてくる。

「――って、薫! しれっとわたしを誘導しようとしてたでしょ!? わかった、最初からそのつもりだったんだ。話題をわたしのところまで向けて、恋愛論みたいなのを聞き出して、またそれでわたしを照れさせようと……!」

「…………バレたか」

 俺がしおらしくつぶやいてみると、緒花は「はっ」と笑った。

 俺の作戦を見やぶったのだと勘ちがいして、得意顔になっている。だから――。

「あっはは! 薫ったら、こんなのにわたしが引っかかるとでも考えたわけ? 学人がひどいから呆気に取られて、たしかに一瞬乗せられそうにはなったけど。残念でしたー! こんな浅はかな薫だもの、それこそお子さまレベルの恋愛観しかなくて、だからわたしの恋愛観を利用せざるを――」

「……そうだな。俺の理想の恋愛論は、しょせんお子さまレベルだ」

 ――だから、緒花のその得意顔を崩すのが楽しみで、笑ってしまう。

「だって俺の理想は、こうやって緒花とやり取りするだけで果たされちゃうからな。特別ロマンチックでなくていいから、毎日緒花と顔を合わせて、おなじ空気を吸って、おなじ話題で盛りあがって、してやったってしたり顔するのを見て、それから――」

 俺の話を聞きながら、察した緒花の顔が徐々に赤くなっていった。エリカ先生がくすっと笑い声をこぼす。俺は最後に、笑みを深めて緒花へとどめを刺した。

「緒花のその顔が、照れくささで揺れるところを見る。俺の理想はそれだけだから」

「――わたしが恋愛論答えようが答えまいが関係ない感じの引っかけ用意するのやめてくれる!?」

 ぷるぷるする緒花を見られて、今日もまた理想的な恋愛日になったのだった。

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好きな女の子と一緒にいられる、それだけで幸せですよね。。。

こんな2人がお贈りする恋の舌戦、

はたして心折れることなく、愛のささやきで緒花の心を掴めるのか!?

その行方は、ぜひ本編で見届けて下さいませ!

 

《そして、著者書き下ろし掌編を掲載した店舗特典も!!》

★アニメイト特典

4つ折りSSペーパー

 

★とらのあな購入特典

4Pリーフレット

 

★メロンブックス購入特典

4Pリーフレット

 

★ゲーマーズ購入特典

4Pブックレット

 

緒花との日々の激しい舌戦の模様のあれこれが、

ここでしか読めない特別SSとして描かれます!

 

そして発売中の『電撃文庫MAGAZINE Vol.60』には、

作品特集記事も掲載中!! こちらもぜひチェック!!

 

この毒舌が癖になる!ということでただいま発売中の

電撃文庫『ミニチュア緒花は毒がある。』

をどうぞ宜しくお願いします!

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