編集部ブログ

電撃文庫2月刊の新シリーズ『滅びの季節に《花》と獣は』作品紹介!

2018.02.02

みなさん、こんばんは!

電撃文庫2月刊の発売が待ち遠しい!

電撃小説大賞受賞作『タタの魔法使い』はもちろんのこと、

その他にも期待の新作が盛り沢山!

ということで、今回は2月10日発売のおすすめ新作

『滅びの季節に《花》と《獣》は 〈上〉』をご紹介です!

 

 

 

恋に堕ちたのは哀しき獣と聖女の心を持つ奴隷。

ひとつの嘘が、異形なる恋物語を紡ぎ出す。

著者/新 八角

イラスト/フライ

定価(本体650円+税)

 

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【あらすじ】

 幾多の滅びを乗り越えて栄える花の街スラガヤ。そこで人は等しく奴隷として生き、奇蹟の操り手《大獣》に仕えることが定められていた。街にあだなす鋼の虫――《天子》との戦が続くある冬に、その恋物語は花開く。

 人間を貪り食うという伝承を持ち、人々に畏怖されながら郊外の廃墟に居を構える美しき大獣、《貪食の君》。

 全身に刻まれた《銀紋》によって幼い姿のまま成長が止まり、奴隷市場で売れ残った天真爛漫な少女、クロア。

 偶然と嘘から結ばれた二人の関係は、一つ屋根の下でぎこちなく、しかし確かな情愛をもって育まれていく。愛しき日々は、やがて戦場に奇蹟を起こし……。

 

フライ先生の美麗なイラストにも注目です!

 

そして〈下巻〉は4月10日に発売予定です!

壮大なる恋愛幻想奇譚をお楽しみに!

 

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物語の舞台は、巨大な一つの花の中に生まれた街・スラガヤ。

《大獣》と呼ばれる奇蹟の体現者と、彼らに「奴隷」として仕える人間達が暮らしている。

そんなスラガヤで出会い、やがて恋に落ちた少女と《大獣》の物語です。

まずはどんなキャラクターがたちが登場するのか、イラストとともにご紹介!、

 

■クロア

奇蹟の力を起こす《銀紋》を全身に刻んだ少女奴隷の売れ残り。《銀紋》の影響で成長がとまり、姿格好は十二~三歳の姿のまま。天真爛漫な性格で、街のみんなから慕われている。

花や草木を咲かせる奇蹟を持つ。料理が得意で食いしん坊。

 

■《貪食の君》(どんしょくのきみ)

スラガヤ郊外の廃墟に居を構える《大獣》。人を貪り食う大蛇として恐れられるが、スラガヤを訪れる際はその正体を偽り、夜警の青年「ガファル」として活動している。変わり者の《大獣》。普段は冷静で物静かなタイプだが、クロアの健気さにほだされ気味。

 

■カリャン

街の権力者《一つ目の君》に仕える貴族にして、クロアの幼馴染み。クロアのことを姉妹のように慕っていて、クロアとは今でもしばしば街の中でお茶会を開いている。

 

■《赤泥の君》(せきでいのきみ)

農耕と司る《大獣》で、スラガヤの外で樹木で作った兵とともに農園を営んでいる。彼女一人で天子の軍勢を撃退するほどの実力を持つが、スラガヤの人間には非協力的。普段は「猫」の姿をしている。

 

■《仮初の君》(かりそめのきみ)

スラガヤに工房を構える《銀紋》の彫り師。《貪食の君》の数少ない友人の一人でもあり、しばしばクロアと《貪食の君》の仲を冷やかしている。

 

■ロー君

月桂樹の枝を素材に《赤泥の君》が創り出した蜥蜴。クロアの生み出す花や草木を気に入り、飼い主の《赤泥の君》よりもクロアに懐いてしまった模様。

 

滅びの近づく世界で、

純真な少女・クロアと、孤独な大獣《貪食の君》の恋路は

果たしてどんな運命を迎えるのか――!

  

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そして今回は特別にモノクロイラストを紹介!

各章の冒頭にフライ先生の素敵な扉イラストが入っています!

 

 

 

ちょっとドキドキなシーンも――!?

滅び行く世界で繰り広げられる死と隣り合わせのドラマ

そしてその中で育まれていく《花》と《獣》の恋の行方に注目です!

 

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そして最後に

『滅びの季節に《花》と《獣》は 〈上〉』

店舗特典情報です

 

【アニメイト様】

4つ折りSSペーパー

 

【メロンブックス様】

4Pリーフレット

 

ついニヤニヤしてしまうような

クロアと《貪食の君》のラブい日常が描かれた掌編です。

ぜひぜひ店頭でゲットしてください!

 

水野良も推薦! 1月刊注目作『ゼロの戦術師』の裏側を著者に語ってもらいました!

2018.01.14

皆さんこんばんは。

電撃文庫編集部のわらふじです。

 

TVアニメ大好評の『グランクレスト戦記』の著者・水野良先生が推薦する1月刊注目作『ゼロの戦術師』大好評発売中!

ということで……

前回に引き続き本日も著者の紺野天龍が語る『ゼロの戦術師』が刊行されるまでの経緯を教えちゃいます☆

 

 ――担当氏から拾い上げのお電話を頂いたのは、夜風が凛烈たる趣を見せ始めた11月の終わりのことだった。
 この年、初めて電撃小説大賞に応募した僕は、拾い上げというシステムも知らず、担当氏から頂いた丁寧な連絡に恐縮しきりだった。
 当初は、応募者全員サービスの一環で、「応募してくれてありがとう! 来年もよろしくな!」的なご挨拶かとも思ったがどうにもそういうわけではないらしい。
 とにかくお話を伺ってみると、出版の確約はできないけれども改稿して共に出版を目指そう、という主旨の連絡であることがわかった(これを『拾い上げ』というらしい)。
 何だかよくわからないけれども、ありがたいお話だ。
 ただ、そのお話を頂いたとき、
「あ、そうなのですか。ご丁寧にありがとうございます」
 と、ものすごく淡泊なお返事をしてしまったことを密かに今でも悔やんでいる。
 余談だけれども、紆余曲折の末、出版が決定したときも、
「あ、そうなのですか。良かったです」
 と、ものすごく淡泊なお返事をしてしまった。
 感情表現がド下手クソで本当に申し訳なく思うばかりだ。
 閑話休題。
 とにかく、年末の忙しい時期に恐縮だけれども一度編集部まで来てほしい、ということなので、仕事終わりの21時という無茶な時間に約束を取り付け、最初のコンタクトは終了した。
 それから二週間、特に何事もなく本職に忙殺され、ひょっとしてマジで死んじゃうのではなかろうか、と危惧し始めたところで、約束の初打ち合わせとなった。
 打ち合わせ、というものをそもそもしたことがないので、いったい何をすれば良いのか疑問だったが、基本的には投稿作に関する雑談だった。
 投稿作『ウィアドの戦術師』とは、王都の建国祭に紛れ込んだ謎の少女を、絶対に脱出不可能な状況から見事脱出させる、というファンタジィの皮を被ったミステリィだった。
 実を言うと、僕は高校一年の冬に気まぐれで文章を書き始めてからずっとミステリィばかりを書いていた。
 しかも、今どき流行らない(失言)本格テイストのロジックミステリィだ。
 島田荘司先生のような壮大で派手なトリックは書けないけれども、論理的(あるいは屁理屈という)に謎を解明していく物語は比較的得意であると自己分析している。
 そこで培った屁理屈(論理性とはやや離れた)を駆使して書いたのがこの『ウィアドの戦術師』だった。
 担当氏はこの物語を評価してくれながらも、一貫して王都の中だけで物語が進行して終了するのは、動きがなさすぎる、と評した。
 なので、読者を楽しませるための物語にするには、少し構成を変える必要があるという。
 改稿、というのはやったことがないけれども何だか面倒くさそうだ。
 それよりは、同じ設定で一から物語を書いたほうが楽そうだし、たぶん早い。
 そんなこんなで、恐る恐る提案してみたら、あっさりと了承を得た。
 そこで担当氏は、「では、新しいプロットを提出してください」と当たり前のようにそう言ったのだが――。

 

「――プロットって何ですか?」

 

 恐るべき情弱である僕は、首を傾げるばかりだった。
 理系の人間が、プロットと聞いて真っ先に思い浮かぶのはグラフのことだろう。
 ただこの状況でグラフを書かされるのもおかしいので、おそらく違う意味合いの言葉なのだろう。
 困惑する僕に、担当氏はより一層の困惑を滲ませながら尋ねる。

「……プロットというのはあらすじのことです。投稿していただいたとき、書いていただきましたよね?」
「ああ、梗概のことですか。でもあれ、書き終わってから書くものですよね?」
「いや……それはそうなのですが……。紺野さん、もしかして本文を書き始めるまえに、あらすじを書き起こしたりはしないのですか?」
「しませんね……そもそも、書きながら考えていますし……。物語がどうなるのか実は僕も知らずに書いています」
「……でも、ずっとミステリィ書かれていたのですよね? 登場人物のタイムテーブルとかトリックのための伏線とか、事前に書き起こさないのですか……?」
「描写しているシーン以外で、ほかの登場人物がどこで何をしているのかとか知りませんし……。舞台と登場人物だけは最初に決めますが、あとは成り行き任せです。トリックもよくわからずに書いています。とりあえず、印象的な不可能犯罪を作り上げて、あとは探偵役と一緒に推理しながらトリックを考えます。伏線はトリックを思い付いたあと戻って付け加えますし……特にこの書き方で不都合を感じたことはないですね。どうしてもトリックが思い付かないときは、天狗の仕業にしてしまえば良いのですよ、ははっ」
「…………」

 絶句する担当氏。どうやらよほど埒外な小説の書き方をしていたらしい。
 今まで小説の書き方を誰かに師事したことはないし、いわゆるハウツー本さえ読んだことさえないのである。
 結果的に小説ができあがればそれでいい、という極めて雑な思考回路でここまでやってこられてしまったのだから仕方がない。
 ともあれ小学校で習った文章作法以上のものを何も知らないド素人の僕に担当氏は懇切丁寧に一般的な小説の書き方、というものを伝授してくれた。
 ようするに、あらかじめ担当氏に『こういう展開の物語を書きますが如何でしょう?』というのを確認するためにプロットというのは必要らしい。
 なるほど。確かに一人で好き勝手書いていた頃と異なり、これからは担当氏と力を合わせて物語を作っていくのだから、それは当然必要な手順だ。
 己の無知を恥じ、僕は担当氏の指示に従うことにする。
 とりあえず、初打ち合わせは無事に終了した。
 それから、新プロットをいくつか提案しその中で一番出来の良いものを採用して貰ってから、早速執筆に入る。
 ――さて。
 その後、約一ヶ月で書き上げた新たな物語は、六回の改稿の末(ゲラで直しまくったので結果的には八回だが)、本作『ゼロの戦術師』として完成した。
 果たして投稿作の概要とどれほど異なる物語に仕上がったのか――。
 興味のある方は、お手にとってそこはかとなくご確認頂ければ幸いです。

 それでは、お目汚し失礼いたしました。
 本年も皆さまにとって良き一年となりますよう――。

2018年1月1日自宅 無音にて
『ゼロの戦術師』著者 紺野天龍

 

各所で話題を呼んでいる『ゼロの戦術師』が気になった方はぜひ手に取ってみてください!

伝承の少女と《ウィアド》の戦術師が出会い――

正統派戦記ファンタジーが登場!

ゼロの戦術師

著者/紺野天龍 イラスト/すみ兵
定価/(本体630円+税)

電撃文庫1月刊は水野良推薦! 『ゼロの戦術師』に注目!

2018.01.12

皆さんこんばんは。

電撃文庫編集部のわらふじです。

 

電撃文庫1月刊いよいよ発売されました!

今月も見逃せない作品ばかりなので、ぜひ気になる作品は手に取ってみてください!

 

そしてそして『ゼロの戦術師』も大好評発売中です!

早速各所で話題を読んでいる『ゼロの戦術師』をぜひ手にとって読んでみてください!!!!!

 

本日は著者の紺野天龍が語る『ゼロ戦ができるまで』を教えちゃいます☆

気になる作品の裏側を特別に公開!

 

『ゼロ戦ができるまで』

 ――青天の霹靂である。

 まさかまだデビューすらしていない一般人が、このような場にコラムを書くことになろうとは……。
 どうも皆さま、徹頭徹尾初めまして。
 2018年1月10日発売の『ゼロの戦術師』にてデビューさせていただきます、紺野天龍と申します。
 まずは、そもそもまだ新人ですらない僕にこのような場を与えてくださった編集部のご厚意に最大級の感謝を。
 ただまあ、『謎の大型新人!』――と編集部の期待を一身に背負っているわけでは毛頭なく。
 ふたを開けてみれば、僕の担当編集者の一人であるF原氏から、
「新作の告知をやりたいのですが新作ゆえに予算が出ないので、何か考えてください」
 と無茶振りをされたので告知案の一つとして苦し紛れに冗談のつもりで、
「なら、コラムでも書きましょうか。『ゼロ戦ができるまで』みたいな。ははっ、でもこれでは宣伝効果ありませんよね」
 と答えたら、
「是非それで行きましょう!」
 と即決されてしまい今に至るというのが、実際のところである。
 電撃文庫編集部のフットワークの軽さが怖い。
 そんなこんな。
 斯様な経緯でささやかなコラムを書くことと相成りました。
 多分にお目汚しかとは存じますが、それでも読んでやろうという好事家の方はしばしの間お付き合いいただければ幸いです。

 ――さて。
 あとがきのネタバレをするという前代未聞の事態で申し訳ないのですが……。
 1月10日発売『ゼロの戦術師』のあとがきで僕は、デビューの経緯についてはどこかまた別の場所で――というようなことを書いたのですが……まさかそれが発売前の時点で実現することになるとは夢にも思っておらず、参っています。
 いっそ恥ずかしいくらい。
 ならもっとほかに書くことがあっただろうと思わないでもないですが……まあ、過ぎたことです(開き直り)。

 前置きが長すぎました。
 では、早速始めましょう。僕こと紺野天龍の身に起きたちょっと不思議な物語を――。

(注:このコラムはフィクションであり、実在の人物、団体とは一切関係がありません)

 

 

TVアニメ大好評の『グランクレスト戦記』の著者・水野良先生が推薦する『ゼロの戦術師』が気になった方は、絶賛発売中の本作をお手に取ってみてください!

 

 

伝承の少女と《ウィアド》の戦術師が出会い――

正統派戦記ファンタジーが登場!

ゼロの戦術師

著者/紺野天龍 イラスト/すみ兵
定価/(本体630円+税)

ただいま電撃文庫1月刊が発売中です!

2018.01.10

こんにちは! 電撃文庫編集部です!

本日は記念すべき新年1発目! 電撃文庫1月刊の発売日です!

ぜひチェックして、“電撃始め”をしてくださいね!

 

……という事で、改めてラインナップの確認です!!

 

はたらく魔王さま!18

マグロナルド店長の木崎が異動&千穂がバイトを辞める!?
異世界の危機の前に、バイト先が大混乱の第18巻!

 

 

 

ストライク・ザ・ブラッド APPEND1 人形師の遺産

シリーズ初の番外篇。
四つの短篇が紡ぐもう一つの「聖者の右腕」の物語!

 

 

 

ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット2

ファンタジーの旗手・渡瀬草一郎が再創造する
新たなる《SAO》のエピソード!

 

 

 

賭博師は祈らない(3)

バースにたどり着いた賭博師ラザルスと奴隷の少女リーラ。
温泉街でしっぽり……といく筈もなく?

 

 

 

陰キャになりたい陽乃森さん Step2

「わたしを陽キャにして!」って、無理に決まってんだろ……。
やっぱりわかりあえない俺たちの、異文化激突青春ラブコメ!

 

 

 

エレメンタル・カウンセラー -ひよっこ星守りと精霊科医-

「こいつは『こころの病』……治せる病気だ」。
“巫女と医者”の異色コンビが贈る、精霊心療ファンタジー!

 

 

 

君のみそ汁の為なら、僕は億だって稼げるかもしれない

大好きな夢路さん(と夢路さんが作るみそ汁)を守る為、
半年で学費の100万を元手に1億稼ぎ出せ!

 

 

 

ゼロの戦術師

伝承の少女と《ウィアド》の戦術師が出会い――正統派戦記ファンタジーが登場!

 

 

 

うちの姉ちゃんが最恐の貧乏神なのは問題だろうか

自称「俺の姉」の貧乏神・福乃は、一見可愛いんだが、
激オコになると、しょんべん漏らすほど怖い。マジだぜ。

 

 

 

天華百剣 -乱-

300万DLを突破した人気スマホアプリ『天華百剣』の原作ストーリーが、ついにノベル化!

 

水野良推薦! 電撃文庫1月刊『ゼロの戦術師』を徹底紹介3!

2018.01.09

皆さんこんばんは。

電撃文庫のわらふじです。

 

いよいよ明日は電撃文庫1月刊が発売ですNE!

今月も注目作満載のラインナップになっておりますので、ぜひ気になる作品は手に取ってみてください!

そして……1月刊の注目ゼロの戦術師』も発売です!!

 

『ゼロの戦術師』発売間近ということで……

またまた本作を読む前の予習としまして、

エルヴィンの幼なじみでもあり、王立軍学校・戦術科首席の少女アーデルハイトと、助手を務めるネージュ「マナと刻印」を教えちゃいます☆

メインキャラクターを紹介したブログはこちら!

 

「はい、どうもこんにちは。二度目の登場となります、アーデルハイト・プリンツアーダルベルトです」


「助手のネージュ・シャルンホルストですー」


「本日もまた『ゼロの戦術師』をより楽しむための予習講座を開かせていただきます。しばしの間、お付き合いいただければ幸いです」


「よろよろー」


「さて、ネージュ。今回はこの世界を動かすエネルギィとその応用についてお話しします」


「おおう……今回もまた取っつきにくそうな……」


「それほど大したお話じゃないわ。でも、重要なことだからしっかりと付いてきてね」


「はーい、がんばるよー!」


「では早速。――この世界のエネルギィを語る上で、極めて重要になってくるのが《マナ》です。マナは惑星の内部で生まれ、地殻表面に放出されて大地を潤し、そして再び内部へ戻っていくエネルギィです」


 「循環するエネルギィ、ってやつだね!」

 

「そうね。そして、私たちは地上に放出されたマナを利用して生活している。マナを結晶化して保存が利くようにする技術も生まれたし、あるいはマナそのものを動力源とする技術も発達したわ」

 

「マナすごい!」


「さて――マナがエネルギィとして利用されていることを理解してもらった上で、今度はその応用のお話をしましょう。マナの生体利用――《刻印(ルーン)》について」


「待ってました! ところで、そもそも刻印(ルーン)って何?」


「刻印(ルーン)というのは、今から五百年ほどまえ突然人類に発現した異能の力で、マナを生体利用することにより様々な恩恵が受けられるわ。たとえば、私の持つ《イサ》――これは《氷の刻印(ルーン)》と言われているのだけど、その本質は分子運動の抑制……つまり、あらゆる物質の温度を下げることができるわ。色々できてとても便利よ。ほかにも《炎の刻印(ルーン)》や《勝利の刻印(ルーン)》なんてものもあるけど……まあ、そのあたりの説明はまたいずれね」


「はーい、アーデ先生! でも、五百年もまえに何かきっかけでもあったの?」


 「実はそれがよくわかっていないのよ。おまけに、永続的に人類がこの不思議な能力を備え続ける確証もない。でも、実際ほとんどすべての人類に発現していることから、とりあえず現在は利用できる範囲でこの刻印(ルーン)による恩恵を人々は有効活用しているわ」


「確か、軍人さんだと特に重要視されるんだよね?」


「――そうね。国のために命を懸けて戦おうというのだから、その能力が重視されるのも致し方ないことだわ」


「これも尊いお勤めだね!」


「ちなみに、この刻印(ルーン)は、ささやかな個人の才能である通常刻印が十種、軍事応用が可能な攻性刻印が七種、さらに極めてレアリティの高い特殊な異能を発現する希少刻印が七種の計二十四種に分類されるのだけど……。ところが、ごく稀に生まれつき刻印(ルーン)を持たない人がいて――そういう人を《ウィアド》と呼び蔑むことがあるの」


「つまりそれが、何の才能にも縛られないスーパー自由人なんだね!」


「――ええ、そう。だから《彼》はすごいのよ」


 「なるほどなるほど、とてもよくわかりました!」


「ご理解いただけたようで何よりだわ。それでは、今回の予習講座はここまでです」


「名残惜しいけど、またねー!」

 

TVアニメ大好評の『グランクレスト戦記』の著者・水野良先生が推薦する『ゼロの戦術師』が気になった方は、明日1月10日にぜひ本作をお手に取ってみてください!

 

 

伝承の少女と《ウィアド》の戦術師が出会い――

正統派戦記ファンタジーが登場!

ゼロの戦術師

著者/紺野天龍 イラスト/すみ兵
定価/(本体630円+税)

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