エッセイ

エッセイ「電撃的 春夏秋冬」第13回

『くさかべかさくと四月の見えない力』 
くさかべかさく

【プロフィール】3巻の原稿直しの時期に体調を崩し、インフルエンザ検査を受けたところ、看護師さんが鼻の奥に綿棒を突っ込んできました。そんな所にそんなもの入れられるのは初めてだったので、ドキドキしました。興奮のせいか吐き気まで湧いてきました。急性胃腸炎でした。

 四月と言えば新学期。新学期と言えばクラス替え。そこで働く見えない力。教師は本当のことを言いませんが、あれは学力や人間関係が生臭く反映された結果です。
 見えない力と言えば、このエッセイもそうです。今回エッセイの依頼を頂いた訳ですが、今まで掲載された方々を見るに、私が出てくるのはどうにも不自然なのです。
 これまではどなたも電撃小説大賞を受賞されていたり、アニメ化、コミカライズ等をなさっているのですが、私は全て非該当。ただの拾い上げの新人。本来ならエッセイなど書かせてもらえるはずがありません。
 恐らく今月はイラストがメインなのでしょう。電撃の缶詰の扉絵に是非Anmiさんを推したいという編集部の意向があったのだと思われます。――「しかし扉絵がクズ聖剣だと、エッセイは自ずとくさかべになってしまうぞ」「なに、あのノーメディアミックス野郎か」「この際エッセイだけ別の作家に……」「さすがにあからさま過ぎる。ここは断腸の思いでくさかべを」――みたいな現場の会話が容易に想像できます。
 そうそう、四月と言えば電撃小説大賞の締切です。私が受賞を逃した第二十回を含め、ここ数年は応募総数五千を超えるサバイバル。激戦を経てなお生き残った「受賞作」という響きに、私は感動を禁じ得ません。
 私も受賞したかった。全てはそれです。大賞・金賞・銀賞・メディアワークス文庫賞・電撃文庫MAGAZIE賞・選考委員奨励賞・20回記念特別賞――あんなに一杯あったのに。
 受賞作家さんにそういうことを言うと「いえいえそんな……」みたいな反応をされるのですが、受賞作特設サイトといい、手の込んだ公式PVといい、何が「いえいえそんな……」なものですか。私だって三澤紗千香さんに「『クズが聖剣拾った結果』は今月発売! チェケラッ!」とか言われたかった。
 つまり四月とか見えない力とか別にどうでもよくて、大事なのは受賞。受賞が一番。受賞いいなあ。降ってこないかなあ受賞……。
 私も受賞したかった。全てはそれです。

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