エッセイ

エッセイ「電撃的 春夏秋冬」第19回

『川原礫と10月の祭典』
川原 礫

【著者プロフィール】08年に『アクセル・ワールド』で第15回電撃小説大賞<大賞>を受賞、09年2月に同作で電撃文庫よりデビュー。さらに同年4月に『ソードアート・オンライン』の刊行を開始。両作とも現在まで、電撃文庫の大人気シリーズとして精力的に刊行が続けられている。

 一年を通して特筆すべきトピックのない生活を送っている私ですが、毎年10月だけは大きなイベントがあります。そう!『電撃文庫 秋の祭典』です(皆様がこのコラムをお読みの頃はもう終わっていますが……)。おかげさまで秋の祭典ではずっとサイン会をやらせて頂いているのですが、いちばん鮮明に憶えているのは最初の2010年のことです。
 私自身、初めてのサイン会ということで前日から緊張したりもして、スケジュールを何度も確認していたのですが、出発前にちょっと仕事をしておこうと思って原稿を書き始めたら、集中しすぎちゃったのかな……担当さんからケータイに連絡がきて、キーボードを叩く手を止めて電話に出たら「もう集合時間なんですがいまどこですか-?」と……。会場は秋葉原、私がいたのは練馬区。道なりで約15キロ。そりゃもう青ざめましたね。前日のセーブデータからやり直そうと思ったんですがロードボタンがないので気絶しそうになりながら愛車のワゴンRに飛び乗って、川越街道から首都高に上がって、『湾岸MI○NIGHT』ばりに法定速度で爆走。下も上も奇跡的に空いてて、しかも日曜の秋葉原なのにコインパーキングにすぱっと停められて、それでも30分くらい遅刻しちゃったんですが参加者さまが皆さん温かく迎えて下さってあの時はもう半泣きでしたね。担当さんは気が気じゃなかったと思いますが。なんでもサイン会に遅刻したのは電撃文庫3000年の歴史で私だけだそうで、翌年からは午後の遅い時間に組まれるようになったんですが、なんと今年の『秋の祭典2015』はしょっぱなの午前11時にスケジューリングされているんですね……。つつがなく終了したのか、悲劇が繰り返されてしまったのかは、私のツイッター等でご確認ください。
 ともあれ、そんなシングルタスク脳な私がどうにかこうにか電撃文庫でお仕事を続けていられるのも、応援してくださる皆様のおかげであります。これからも秋の祭典でサイン会をやり続けられるように、そして二度と遅刻しないようにがんばります!

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