エッセイ

エッセイ「電撃的 春夏秋冬」第12回

『支倉凍砂と三月の出会いと別れ』 
支倉凍砂

【プロフィール】『狼と香辛料』で第12回電撃小説大賞〈銀賞〉を受賞し、同作でデビュー。現在は『マグダラで眠れ』『WORLD END ECONOMiCA』(いずれも電撃文庫)シリーズを刊行中。最新作『WORLD END ECONOMiCA II』はただいま好評発売中!!

 春は出会いと別れの季節だそうですが、語学のテキストが最も売れる季節でもあるそうです。新しい季節だから、今度こそ英語をきちんと勉強しよう! 的な。
 青い鳥を探して三千里、充実したリアルを求める旅に身をやつす私には、勿論、その気持ちがよくわかります。
 まさしく一昨日にデッサン入門の本を買ってきましたし(開いてもいない)、毎週月曜日は彫金教室に通い始めています(まだ四回しか行ってない)。先日(文字どおり昨日)なにが入っているのか不明だった段ボール箱を開けたら、ゲーム開発ツールのUn○tyとプログラミング言語のR○byの入門書と中国語の辞書が出てきたのでそっと閉じました。
 昔からなにをやっても長続きせず、実家に帰れば切手とか水槽とか電車の時刻表とか釣り道具とか出てくると思いますし、今の家の荷物置き場にはキーボード(弾くやつ)とギターがあるし英語教材とロシア語教材と中国語教材と数学を一から勉強しなおそうとして買った大学への数学とかあるし、ハードディスクの中には初音○クと作曲ツールが三種類に、AdobeCCがインストールされています。ダイビングのライセンスと狩猟免許とジョギング用の靴もあるぜ! あるだけだけどな!
 こうしてみると、いかにも落ち着きがなくてこらえ性がなくて身の程知らずで、学校からの通知表には落ち着きがありませんなにか一つのことに打ち込みましょう、とか書かれてしまう典型だと思うのですが、小説は初めて書いてからもう十八年経つんだなあと思い、その小説執筆もいわゆる厨二病の一環として中学生の時に切手やら鉄道趣味やらの後にたまたま手を出したことを思うと、こういう遍歴も捨てたものではないと思います。というか始めてみないことには、そもそも続くかどうかなんてわからないしね!
 というわけで、引き続き二匹目の青い鳥の捜索に向かいます。
 皆さまにも良き出会いがありますように!

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