エッセイ

エッセイ「電撃的 春夏秋冬」第24回

『深沢美潮と3月のゲーム』
深沢美潮

【著者プロフィール】コピーライター、テクニカルライターを経て作家になる。1989年に第一作が発売され、現在まで続く長寿シリーズ『フォーチュン・クエスト』を初め、著作多数。

 今、ゲームの市民権というのはどうなんでしょうね。趣味のひとつというより、やはり子供やマニアのものという認識なのかしら。わたしはゲームのマニュアルやレビューを書いたりというのがきっかけで作家デビューできました。だから、趣味というには軽すぎる存在です。でも、じゃあ仕事なのか?
というとね。これまた微妙なんです。
 わたしのような仕事をしている人間は一日中、全てが仕事というところがあります。おいしいご飯を食べるのも友人関係で悩むことも何もかもが作品の題材ですし。ふと気づくと、「あ、これ使えるかも」と思ってしまう部分があって。まぁ、人に騙されたり悲しい思いをしてもネタになるわけで。そこはいいところですけどね。
 でも、一方で純粋に趣味だと言えるものがない。これはこれで悲しいのです。ここ数年、趣味と言えるものを探してきました。ヨーロッパの歴史や英会話、絵画鑑賞などにも挑戦しましたが、今ひとつ没頭できませんでした。
 いろいろ考えたあげく、ようやく自分で認めることにしました。わたしの趣味はゲームなんだって。そうなんですよ。趣味だからこそ没頭できるし、時間やお金を遣っても純粋なんですよね。あくまでもゲームを楽しみたいわけですし。自分で認めた瞬間、めちゃくちゃうれしくなってきました。わかっていただけるでしょうか。
 というわけで、3月といえばですね。「ダークソウル3」の発売なんです。発表から何ヶ月も待ち望んでいました。今から楽しみ過ぎて、わけもなく部屋をウロウロしてしまうくらいです。世界中で人気のアクションRPGでして、クトゥルフ神話を彷彿させる、暗く不気味で美しいダークファンタジーな世界。死にゲーとも言われる高難易度のゲームです。去年、イギリスの有名ゲーム雑誌でベスト1にも選ばれたシリーズ。その最終章、しっかり楽しみ、見届けたいと思っています。

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