エッセイ

エッセイ「電撃的 春夏秋冬」第10回

『赤松中学と1月の花火』 
赤松中学

【プロフィール】生年月日、年齢、出身地、現住所に至るまで全てが不 明の覆面作家。座右の銘は"Nothing is impossible"。 代表作に『緋弾のアリア』、『緋弾のアリアAA』。 最新刊『やがて魔剱のアリスベルV 必殺の時刻(リーサル・アワー)』は今月発売!

 私は昔、何年かオランダに住んでいたことがあります。オランダというとチューリップと風車ぐらいしかイメージがないかもしれませんが、1月1日のアムステルダムには名物イベントがあるのです。
 ――それは、打ち上げ花火!
 といっても日本の花火のようにカラフルで大きなものじゃなくて、単に黄色い火花が夜空にバーンと広がるだけのやつなのですが…なんとオランダでは年越しの時だけ、火薬取扱の免許が無くても、誰でも花火を打ち上げていい特例が認められているのです。
 しかも、クリスマスに友人と大騒ぎしてお正月を静かに家族で過ごす日本と逆で、オランダではクリスマスを静に家族で過ごしてお正月に友人と大騒ぎします。
 なもんで、それはそれはド派手にみんなでドカドカ花火を打ち上げるのです。老いも若きも、シラフも酔っ払いも打ち上げます。公園とか運河から、広場や道端から、街の至る所から打ち上げます。銃 声・砲声みたいな音と火薬のニオイで町中が充たされて、まるで戦争みたいになるんです。赤松もHappy New Year!!!とばかりに、ご近所さんたちと一緒にロケット花火をぼっすんぼっすん寒い夜空に打ち上げましたよ。事前にタップリ買い込んで、火気厳禁でこわごわ保管しておいたやつを。
 皆さんもお正月にオランダ旅行をする事があれば、無免許で花火をドーンとやれるまたとないチャンスです。ぜひ、好き放題に花火を打ち上げてみてくださいね。なお、クリスマス休暇の頃にはもう花火屋さんがお休みで買えないので、事前に旅行会社さんなどに掛け合ってみることをオススメします。
 あっ、思い出した。
 当時、ちょーっと気になったので近所のオランダ人に聞いてみた1月の花火事情は、一生忘れ得ぬものでありましたよ。これも覚えといてくださいね。

赤松「あのー。お正月の花火、楽しかったんですけど…誰も彼もが花火を自由に打ち上げられるのって、
ぶっちゃけ危ないですよね…?」

オランダ人「うん! 毎年、指を無くしちゃう人が何人もいるよ!」

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