エッセイ

エッセイ「オトナ履歴書」第5回

上遠野浩平

1997年に『ブギーポップは笑わない』で第4回電撃ゲーム小説大賞<大賞>を受賞、1998年に同作でデビュー。最新作『ブギーポップ・ウィズイン パラダイム・ロスト』は9月10日に発売!

[ Question1 ]
―子供のころの夢は何でしたか?
矛盾した話ではあるが、作家になりたくて、作家になりたくなかった。他になんかないかなあ、と子供の頃は思っていた。しかし作家になる努力以外のことはほとんどしなかったので、結局他に道はなかった。とはいえ……
[ Question2 ]
―20歳のころは何をしていましたか?
十八歳から七年ぐらいは立体造形を割とマジで努力してて、原型師になれないもんかとアレコレやってた。しかし持ち込みの時刻を間違えて、担当者に帰られたことがある。アレ、間に合っていたらどうだったんだろうか……
[ Question3 ]
―小説を書こうと思ったキッカケは?
小説、という漠然とした対象を書くきっかけは今に至るもない。『ブギーポップは笑わない』を書くきっかけは、今はなき某出版社で小説を出してもらえない憂さ晴らしに別んトコに投稿したれっつー歪んだ動機からで……
[ Question4 ]
―大人になって良かった、と思う瞬間は?
心は子供のまんま――というとカッコつけみたいだが、実際は子供のころにビビっていたことを、背景を把握してさらにビビるようになった。ただ幼い頃に色々と幻滅していたことが、その必要なしと悟った。というのも……
[ Question5 ]
―大人にならなきゃ良かった、と思う瞬間は?
大人になると自分に都合いい押しつけがあるから幻滅するのだと嫌でも実感するようになる。昔の自分を取り囲んでいた都合よさが次々となくなっていくのが大人になることで、そこではもう幻滅している余裕などなく……
[ Question6 ]
―大人になった今の夢は何ですか?
仕方ないから幻滅を計算に入れて色々考えるようになる。目標を立てても、そこには妥協があるが、それで揺らぐことのないくらいに真にタフな夢を持ちたいものだが、それが何かはわからないのだった。はい韜晦。以上。
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次号は9月新刊『マグダラに眠れ』の支倉凍砂先生が登場!

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