エッセイ

エッセイ「私の電撃体験」第16回

支倉凍砂

『狼と香辛料』にて第12回電撃小説大賞<銀賞>を受賞し2006年デビュー。同シリーズは2度にわたりアニメ化され、大反響を呼んだ。待望の新作『マグダラで眠れ』は今月発売!!

知り合いの知り合いの知り合い……と辿ると、大体6人で世界中のほとんどの人にたどり着くらしいです。本当かよ! と疑ってしまいますし、事実この話の元になった実験には、数々の不備があったりするそうな……。
 という話を本で読んだのですが、それでも世の中狭いなと思う電撃体験。
 去年、私は福岡の同人誌即売会に行ってきました。私は東京在住なので、なんで福岡の即売会? と思われるでしょうが、実は福岡には私がファンだったミュージシャンの方がいて、図々しくもメール送ったら「『狼と香辛料』のファンでしたよ!」なんて言っていただけて、ならイベントついでに会いましょう! 的なことで福岡に行くことになりました。
 で、その即売会でたまたま手に取った同人誌がありまして、すげえうまいなあ、この人に新作小説の挿絵頼めないかなあ、なんて思ってよくよく見たら、著者は鍋島テツヒロさん。どこかで聞いた名前だ……と思ったら、年に数冊(去年は3冊)しかラノベ読まないのに、どんぴしゃで鍋島さんが挿絵をされている小説を読んでおりまして、これはなにかの縁に違いないとアタックしたら、幸運にもオーケーのお返事!
 これだけなら、なんだ単なるめぐり合わせ的な話かよとなるでしょうが、実は鍋島さん、イラストレーターデビューされる前に私と会っていたらしく、私は鍋島さんにサインを差し上げていたそうなのです。
 話を聞くと、まだ本が出てあまり間もない時期で、サインなんてほとんど書いていない頃。もう完全に記憶のかなたなのですが、その飲み会の記憶だけはうっすら残っておりました。
 世の中想像以上に狭く、どんな繋がりでひょっこり会うかわからないなあ、という電撃体験でした。

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