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1巻 試し読み
イラストレーター、岡谷が自ら制作した
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レオ・アッティール伝
STORY
西にアリオン王国、東に聖ディティアーヌ連盟と二つの巨大な勢力に挟まれたアトール公国。七年前にアリオンと小競り合いを演じたものの、国力の差はいかんともしがたく、第二公子レオ・アッティールを人質として差し出すことで和睦にいたった。
辺境の太守・クロードのもとに預けられたレオは武芸と学問に励んでいたが、十七歳の年に転機が訪れる。
アトールとアリオンの国境地帯にあるコンスコン寺院。
中立の城塞都市であるこの寺院とアリオンの関係が悪化し、一触即発の事態となる。
このとき、コンスコン寺院に集った三人の若者、パーシー、カミュ、クオン。
大国アリオンの軍勢に抗うこの三人との出会いこそ、レオの運命を切り開くきっかけとなるのだった――。
レオ・アッティールの、そして大国に挟まれたアトール公国の行く末は?
若き主従が戦乱の世を駆け抜ける本格戦記ファンタジー!
アトール公国第二公子
レオ・アッティール
人質同然の身でアリオンへ赴き、将来を見通せないながらも辺境の太守のもとで武芸と学問に励んでいる。
アリオン将軍の娘
フロリー・アングラット
レオを預かっている辺境の太守の娘。幼少時よりレオのことを兄同然に慕っている。歌が得意。家族に対してはいつも笑顔だが人見知りの面も。
アトール名門貴族
パーシー・リィガン
初陣でコンスコン寺院へ援軍として派遣されるも、秘密裏の作戦のため名も公国旗も掲げられず鬱屈した思いを持つ。
コンスコン寺院の僧兵
カミュ
『十字教』の敬虔な信者にして槍の名手。迫りくるアリオンの軍勢を神敵として打ち払おうとしている。
若き傭兵
クオン
僻地である南の山岳地帯からやってきた傭兵。まだ若いが剣の腕にも隠密行動にも長けている。
勇猛な修道尼
セーラ
カミュの妹でコンスコン寺院の修道尼。きっぷがよく勇敢な性格で、理不尽な相手にはためらいなく銃をぶっぱなす。
アリオン王の血族
ヘイデン・スウィフト
アリオンの王族に連なる血筋の貴族で、王とも個人的に親しい間柄。コンスコン寺院攻略の指揮官となる。
アリオンの将軍
クロード・アングラット
レオの身柄を預かっている豪放磊落な辺境の太守でフロリーの父。歴史のあるアリオンでは珍しく一兵卒から叩き上げで将軍まで成りあがった。
コンスコン寺院の最高権力者
ログレス司教
かつてアリオン王の子供を救ったことにより信任を得たが、その後関係が悪化。大国との戦いを前にしても、不思議と余裕がある。
4つの勢力
アトール公国
西のアリオン王国、東の聖ディティアーヌ連盟と二つの列強に挟まれた小国。双方と友好関係を結ぶことで存立を維持している。
国土のおよそ北半分を王とその血族や譜代家臣が、南半分を諸侯と呼ばれる貴族が治めている。王と諸侯には主従関係は存在するが、公王が一方的に命令を与えられるわけではなく、国家全体での意思統一が必ずしも取れているわけではない。
コンスコン寺院とアリオンの対立では、緩衝地帯であるコンスコン寺院の陥落は阻止したいが、レオを人質に送ってまで友好を保っているアリオンの手前、表だって援軍は出せない……という状況に苦慮した末、秘密裏に兵を送るという手に出る。
コンスコン寺院
アリオンとアトールのあいだの国境緩衝地帯にあるコンスコン山に築かれた寺院。寺院と言いながら、その実態は多くの僧兵が詰め、また一千人近い人間が住んでいる城塞都市である。聖堂や僧服などに十字架がシンボルとして用いられているため『十字教』と呼ばれている宗教を信奉している。
一時はアリオンと蜜月関係にあったが関係が悪化。一触即発の事態を迎えている。
アリオン王国
歴史も長く国力もある大国。現王の覇権への野心にもとづき、ここ数年武力を背景にして領土を急速に拡張。しかしそのため、支配地域においてもたびたび騒乱が起こっている。
アトールがある方面であるところの『東征』の噂があり、コンスコン寺院攻略はその足がかりとも言われている。
聖ディティアーヌ連盟
いくつかの勢力が一つの宗教のもとに寄り集まった国家群。その宗教というのは、大元がコンスコン寺院のそれと共通している。現在、大陸においてアリオンの勢力と匹敵でき得るのはこのディティアーヌだけであろうとも目されている。

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