【Pick up】光十字減災財団の意義について(広報用)【Net files】



 皆様もご存知の通り、供饗市は国家増強計画特区として指定を受けております。この街の特色は防災・減災ビジネス。地理的な問題により、古くから風害と落雷を中心とした各種天変地異に悩まされてきた供饗市ですが、その性質を逆手に取り、発生メカニズムの難しい竜巻などの全容解明の場を貸し与える事で、これを新たな金脈にしようという試みです。

 当然ながら、当プロジェクトには多数の企業、研究機関、大学などが参加していますが、由々しき事にどうしても学閥や企業間の利害などが衝突してしまうのも事実。

 皆様の目には、一見して私達は無駄な存在と思われるかもしれません。

 ですが有能な人材同士が潰し合いを行わないよう、確実な緩衝材、クッション役を一枚噛ませる事によって、参加グループが各々最高のスペックを引き出す事ができるのです。

 中央への予算の申請及び監査を一本化し、また、参加グループ同士で重複するプロジェクトがないかを見極め、限られた人材や機材を最大効率で稼働させる。そのための当財団でございます。

 財団自体は若輩ではあるものの、母体となる光十字は一五〇〇年の歴史を持ち、常にペストや赤痢、コレラ、スペイン風邪などと戦ってきた歴史があります。災害救助、炊き出し、財政支援、医療技術向上、災害現場における風説の阻止、古文書に埋もれた過去の大災害のデータの継承など、その活動には枚挙にいとまはありません。

 その鉄の意思を受け継ぎつつ、最先端の技術情報を開花させる事で、未来に起こり得る災害の犠牲者を少しでも軽減させる事。

 それこそが、私達、光十字減災財団の悲願であり、存在意義となります。