【confidential】月刊ヌウの特集記事の切り抜き【storage A51】



 宇宙より飛来する隕石は、小指の第一関節大のものならメテオハンターや彼らが出入りするショップと交渉すれば案外簡単に手に入る。では通が選ぶ石とは何か。

 レアメタルやレアアースなどに走るのも良いが、やはりロマンを求めるなら石灰岩だろう。それもスポンジのように全体に細かい穴が空いているものが良い。どこにでもあるじゃないかって? それが地球外生命体の存在を証明する物的証拠であってもかな。

 水や酸素の存在が疑われる天体はいくつかあるが、そうした星で微生物が活動しているとすれば、細かい傷がついて当然。まして石灰岩は酸に反応するのでトンネルが残りやすい。

 それが対話可能レベルの『知的』で、なおかつ平和的な対話を求める『友好的』である可能性は、流石に恐ろしく低い。

 だが夜の天体観測のお供に一つ手にしておけば、じっと待つ間も彼らの存在を身近に感じる事ができるだろう。


 分類C

 一応の監視強化