【crucial notice】アークエネミー特集の草稿【on the pinup board】
今でこそアークエネミーの代表格と目される吸血鬼だが、かつては他の種族と混同、見間違いされるマイナーな種でしかなかった。
例えば、怪しげな術や秘薬を使って動物に変身したり、夜空を飛んだりするのは魔女だった。
例えば、夜間寝静まった民家に忍び込んで家人との間に子を作るとされたのはインキュバスやサキュバスだった。
例えば、人口密集地に紛れて市民生活を送りながら、満月の夜に本性を現すとされていたのは人狼だった。
血を吸う怪物はそうした他種の特徴をまとめて抱きかかえる、禁忌や不浄の総合デパートだったと言っても構わない。器用貧乏というか八方美人というか、何でもそつなくこなすため、逆に際立った個性が潰れてしまった種なのだろう。
吸血鬼が一体どの年代からスターダムに上り詰めたのかは研究者によって意見が分かれるが、内部的には吸血鬼の核たる禁忌や不浄の濃縮化(彼らの側から言わせれば、神の呪いを逆手に取ったのか)、対外的には貴族生活に似せた華やかな暮らしぶりを喧伝する事で、土の中から這い出る死者と明確に袂を分かったのが大きいはずだ。
かくして確固たる地位を築いた吸血鬼だが、そうすると今度は逆転現象が発生する。
そもそも、生き血を求める不死者だけならさほど珍しくもない。
大抵の事ができてしまうから、血を飲む以外の超常を見せても吸血鬼かそうでないかをはっきり切り分ける証拠になりにくい。
存外、タラバガニやチョウザメのように、皆がそう思っていてもカテゴリエラーの可能性もある。あるいは、当人自身さえ気づかない事だって。
*もうちょっと全体のまとまりを。
*好きなモノだからってマジメを出し過ぎだ。大学時代、トランシルバニアの山奥で遭難しながら書き留めた研究論文の話なら飲み屋で聞いてやる。
*刺激が足りないところはグラビアで埋めるかなー。ゴスっぽいひらひら水着で、月夜のプールサイドとか?