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吸血鬼の姉とゾンビの妹が雪にやられて立ち往生しているようだけどどうしましょう……イミテーションだけど
第四章

【crawler search】海上火災【you need word!】

 船舶、海底油田のリグ、メガフロートなど、海上で起こる火災の事。一般に地盤と直結する島や埋立地で起きた場合は海に囲まれていても通常火災とみなされるが厳密な定義は曖昧で、鉄橋、人工島、海底トンネルなども含むと主張する専門家もいる。

 陸の市街地に延焼するリスクが低いため一般には山火事やコンビナート火災と比べて軽視されがちだが、現場に派遣された消火要員の二次被害においてはトップクラスを誇るハイリスク災害でもある。

 特に貨物船や豪華客船など(日本では珍しいが潜水艦も含む)大型船の火災は煙が充満する中で迷路のように入り組んだ船内での生存者捜索すら難しく、火を消すにしても、元の燃料や積み荷の特殊な可燃性、エリアごとの浸水、電気系統のショートや感電、船体全体の傾斜や沈没まで含めて多種多様なリスクにさらされる。実際、数ある火災現場でも消火難度はトップクラスと言えるだろう。

 偶発的な事故ですらここまで危険な海上火災だが、さらに原因が人為的な事件だった場合はリスクが倍増する。二国間を行き来する大型船の場合は国内と武器分布状況が変わる事もあり、銃器や爆発物が顔を出す頻度については一般の国内事件を参考にできない。

 そのため通常の消防隊ではなく、ダイバーとしてのスキルを持ち、突発的な海上戦闘にも対応できる海上保安庁に担当が移る事も多い。言葉にすれば簡単に聞こえるかもしれないが、消防庁は総務省、海上保安庁は国土交通省の管轄なので『テレビカメラで注目されがちな』重大案件の解決に対する実際の縄張り争いは激しい。誰だってヒーローになりたい……のではなく、目に見える『実績』はそのまま次の予算を多く獲得するための宣伝材料になるのだから。財源が税金なので分かりにくいが公務もまた『お仕事』であり、そうなると常に採算性、つまりコスパを意識するものだ。
 ただしこれについては逆に考え、海上火災についてはそんな垣根を気にしていられないくらいの激務と化している、とみなして良いだろう。

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