境界線上のホライゾン きみとあさまでGTAⅡ
第二章『湯貯まり槽の浸かり娘』
●
鈴は、熱の中で働いていた。
家業である湯屋の中、洗い場の上での事だ。
湯屋は、午後の部は夕刻四時から営業しているが、既に客の入りは多い。
……い、忙しい?
他を知らないのでよく解らないが、今は午後二度目のピークで、仕事を終えた人達がやってくる時間だ。
そして、
「ガっちゃん、ゴっちゃん、今日は早い、ね……」
●
「そうね。今日はちょっといろいろあって」
と、鈴に応じるナルゼは、俯き姿勢で、湯船から縁に肘を預けていた。
右手側、鈴が洗い場の桶を片付け、
「大変だ、ね」
と、多くには触れず、捨て置かれたディスポーザブル糠袋を集めていく。
既に湯屋担当の藻の獣が、糠を含んだ状態で洗い場の角や壁際を掃除しているのも見える。見たところは、
……白藻というか、クリーム藻の獣だわ。
思っている傍らで、鈴が湯に手を入れ、ん、と満足の声を出す。
客数が多くなると湯の温度は下がる。
武蔵の湯屋のほとんどは加熱方法が循環式ではない直接式なので、湯は暖まりやすいが管理が難しい。
自分としては循環式の緩い熱さをもった湯も好きだが、直接式の熱に揺られる方が好きだ。
今も、風呂底に敷かれた板の間から、床下の”風呂釜”で熱せられた湯が噴き上がってきて、身体に熱のグラデーションを当ててくる。
そのラインの上に陣取り、俯きの身体を揺らせば、
「ん」
自分の身体の形が、触れられる熱でワイパーされて、よく解る。
疲れた時は強引に仰向けで翼を沈め、背中や腰に熱を当てるのもまたいい。
翼を湯で炙られるようなくすぐったさもまた堪らない。
だが、
……循環式の方が、気を遣わなくていいのは確かね。
羽毛型の有翼系種族は、風呂に入れば当然羽毛が抜ける。
季節の変わり目は特にそうだ。
循環式ならば湯の捨て口近くに陣取ればいいが、直接式だと下から沸き上がる湯で浴槽に広がりかねない。だから角や縁にいることになり、結果として、
……掃除や見回りの鈴とは、よく顔を合わせるけど。
「何か嬉しそうね、鈴」
●
「ん」
こちらの視界の中、鈴は水着姿だった。
ここに出資している浅間神社と”鈴の湯”のロゴが入ったもので、両手と両足のブレスレットとアンクレットも含め、防水と保温、禊祓の加護が入っている。
場合によっては熱湯や熱気と立ち向かうため、裸という訳にはいかない。
そういう仕事だ。
だから、鈴の今の格好は、正式には水着というよりも、水場仕事の衣装。
脱衣場ではこれの上に浴衣を着込み、そのまま湯屋前の掃除にも出るため、それ目的の男性客は多い。
……昔に貧しかった頃の慣習で、今でも水泳の授業ではこの格好よね……。
鈴に自覚は無いようだが、細身のプロポーションは女子の中でも評価が高い。
同人誌にすれば売れる訳だ。
うんうん、と頷いていると、鈴が振り向いた。
彼女は先程の頷きの続きとして、
「二人とも、一緒に相談して、考えてるよ、ね」
「……Jud.、そうね」
と、己は左を見た。
そこに、金色の翼がある。
自分と同じように俯せで、しかし顔前に開いた魔術陣を見ているのは、
「マルゴット、あまり深くは考えない方がいいわよ」
●
「――あ、うん。どうにもモチベーション来なくてねー……」
ナイトは、そう言いつつ我に返る。
目の前に開いているのは、見下し魔山のテスター権に関しての書類だ。試験を受ける際の審査内容などが書いてあり、
「ガっちゃん、コレ、
”水を十リットル一気に飲める方歓迎”
”焼きゴテ当てて我慢出来る方優遇”
”火刑台経験者は優先します”
とかあるけど、どのくらい本気だと思う?」
「あの企業もケッコー適当なところあるから放置でいいんじゃない?」
「つーか書類の裏側に”今月の占いネガティブサンダーゾーン!”って、不幸な事しか書いてないんだけど」
「私のどんな感じ?」
「”金銭運:◎:気を付けても無駄です”」
「◎でそれとなると、かなり難度高いわね」
と、鈴が横に来た。
湯船の隅にある竹籠、その中にいる浄化用の藻の獣の入れ替え。
ローテーションだ。
獣がたゆとう竹籠を、運んできたものと入れ替える。水揚げの際に獣達が、
『いれかえー』
『いちじきゅうけいー』
『たんとくうのー』
賑やかだ。
「よく考えるとヨゴレが溜まったから入れ替えじゃなくて、消化して腹が減ったのと入れ替えてる訳だよねー」
「う、うん、考え方の違い、か、な?」
そして鈴は、
「大事な、こ、と、……決めて、る? 邪魔?」
「Jud.、あ、でも、ベルりんいていいから。
――だよねガっちゃん」
「そうね。鈴だったら安全だし、今の格好デッサンしたいし。
ああ、うん、そうそう、籠の中の連中世話する時、膝立ちで向こうに前屈み――、いいわ! それいいわ!」
「ガっちゃんまた血ー出すよ」
横でいきなりナルゼが鼻血を噴いた。
「ちょ、ちょっと、マルゴット、股から血とか、ヤバ……!」
「今日のガっちゃん、いろいろな意味ですごくないかな?」
「いやでも流石に今日は出し過ぎでフラつくわー」
は? と戸惑った鈴が、匂いで気付いたのだろう。
「え? あ、、ちょっ、あの、か、加護、加護」
両手のブレスレットを合わせると、術式表示枠が出た。
浅間神社由来の応急止血術式だ。
○
「そんなものまで浅間神社にはありますの!? ――豊?」
「…………」
「豊?」
「当方、今、湯屋のマッパ映像を脳内再現するのに処理能力の大部分を使用しているので、外部との応答が難しくなっています。
ウヒョヒョ!!」
「何かよく解らなくなってますの! 豊――!!」
●
ナイトは鈴が湯船に入ってきたのを受け入れる。
彼女は、立ち上がっているナルゼの額に表示枠をあてがった。
そして、
「え、ええと、零れてる? だから、ちょ、ちょっと、こっちこっち」
ナルゼが、されるがままに浴槽から出され、縁に座らされた。
身体が冷えないようにと鈴が保温加護を追加し、
「ええと、ハードポイント……」
「あ、そこ、二人分置いてあるよ。前がガっちゃんの」
風呂に入る時も、身体の調整や加護の保持、そしてセキュリティのために、ハードポイントパーツは持ち込まれる。
各部ハードポイントの中枢は腰部のものだが、軽めの首部に他パーツの起動鍵や管理術式を仕込み、中枢代行にしておく。
これが中級者以上の心得だ。
無論、自分達もそのようにしており、
「設定共有だから。加護の外部干渉許可はナイちゃんの方でやっとくね」
効果範囲の遠距離設定を追加しておいて良かったなあ、と思う眼前。
鈴が、床に置いてあるナルゼのハードポイントパーツに表示枠を当てる。
すると、離れたところに座るナルゼの首後ろに鳥居型の表示枠が来た。
ナルゼが身体を一度震わせ、ふう、と一息つく。
手鼻で血の塊を拭い、桶で洗って、
「あー、何か喉が鉄っ辛いわ。
鈴、あとで珈琲牛乳ね」
「う、うん。大丈夫?」
「大丈夫よ。出たら焼き肉でも食べに行くわ。
だけど……」
だけど、と、ナルゼがもう一度言った。
彼女は鈴を見て、
「鈴、いきなりだけどね。私とマルゴット、……お揃いの格好すると、どう見えるかしら?」
「Jud.、格好、いい」
即答された。
笑みまで付いてた。
●
……わぁお。
なーるほーどなー、とナイトは思った。
……仲間に支持されると、照れくさいもんだねー。
だけど――。
そっか。
そっかそっか。
自分のモチベーションは、安売りなものではないと思うけど、
「ベルりんから見て、ナイちゃん達、格好いい?」
「ん」
鈴が頷いた。
置き方が揃ってない自分達のハードポイントパーツを、溢れ流れた湯で傾かないように揃えて置きながら、
「本業もっ、て、大人の人達、と、競って、それで……」
「それで?」
「お空、飛ん、で、……格好、い、よ」
空を飛ぶ以外は、たとえば直政や御広敷でも該当する事だ。
それに、鈴の場合は、本業ではなくても、格好いいと言ってしまう気もする。
ただ、
……最後のイメージで、空飛ぶところ、出てくるかー。
「あの、さ」
鈴は目が見えない。
が、構う事なく、自分は聞いた。
「空飛ぶ時、ナイちゃんとガっちゃんが、お揃いの格好してたら、格好いいかな?」
「制服?」
「ううん」
自分は言った。
「魔女服」
●
これは、アイデアだ。
……魔女服を着る者は、”本当の魔女”なんだよね。
ファッションとしての魔女服は、ある。
しかし自分達は”魔女”なのだ。
それが、今まで、ずっと制服と私服で過ごしてきている。
ファッションであっても”魔女服”を着ていないのには、それなりの、自分達の矜恃があるのだ。
つまりは、
「――魔女専用の、空を飛んだり、戦闘するためのもの」
それを自分達が、ここで着ようと思う。
どうなのだろうか。
「ベルりん、どう思う?」
●
「んー……」
こちらの視界の中、想像外のものを問われたらしい鈴が、湯気の天井を見る。
「自動人ぎょ、さん、たち、のような、もの?」
「あー、あれも一種の戦闘服かなー……」
でもちょっと違うと思う。
「じゃ、じゃあ、直政さんや、浅間さんのような、の?」
それもちょっと違う。
似ているのは神聖ローマ帝国M.H.R.R.内の女子制服だが、
「鈴」
ナルゼが、A4トンボつきの魔術陣を展開して、指で絵を描く。
指先による太めのラインだが、解像度を上げて、画面内に手や顔の一部だけが映るようにして、
……全体見ないで、拡大した部分を描いていって、全体を作り上げちゃう。
各部の寸法や、デッサンが頭に入っているナルゼだからこその技だ。
元々は授業中、手元に小さな魔術陣を出して隠し描くための技術だったと言うが、
「よし」
描き上がったものを10%倍率にすると、丁度画面全体に絵が映る。
それは、術式追加でエンボスに盛り上がったものだった。
「こんな格好よ。アンタに着せてみたわ。
――はい」
トスされた魔術陣は、鈴の前で止まる。
鈴は一度虚空に手を翳して、その存在を知覚してから、触れて取る。
表面に手を当て、
「…………」
掌が濡れている。
だからか、魔術陣を拭うように二度、三度として、
「――――」
手で”感じた”。
●
鈴の掌が、絵の中で、まず胸の辺りに触れ、上に行く。
「あ」
顔がそこにあると気付いたらしい。
そして鈴が、じっと顔から腕のラインを確認して、特に手指の部分を撫でた。
更に胴、脚と行き、各パーツを確認していく。
結果として、
「ん」
鈴の中の魔女は、飛ぶ事が格好いいのだ。
ならば、
「これで飛ぶん、だ、ね」
その一言で決まりだ。
●
……なーるほどなー……。
自負はある事だが、実際に自分達はその格好で、白と黒の違いはあるだろうけど、
「お揃、い、で、飛ぶの、格好いい、かな」
「Jud.、」
と言ったのは、ナルゼだ。
彼女は応急処置の表示枠を消し、湯船に立つとこちらの後ろに回って来た。
何をするのかは解っているが、素知らぬふりで翼を左右に軽く広げると、
「お揃いっ」
こちらの翼の間に身を投げるようにして、背から抱き締めてきた。
火照って湿った背肌に、湯船から出ていた相手の肌が冷たくくすぐったい。
主翼の間に身を重ねられ、主翼と副翼の上下間から胸の方に腕を回され、抱き締められると、もう主翼も満足に動かせない。
捕らえられたような状態だ。
その縛めを、甘えられているのか甘えているのか、自分でもよく解らなくなりながら、 己は鈴に言う。
「ありがとベルりん」
「え?」
何の事か解っていないらしい。
その事に、首の後ろでナルゼが笑う。
と、鈴が魔術陣を掲げてみせた。
「これ、貰え、る?」
え? という相方の、明確に戸惑った声と身震いが可笑しい。
ただナルゼは、
「いや、だったら、もっとちゃんと描くわよ?」
「ううん? これ、がいい」
「いいって、ガっちゃん」
ん、と鈴が頷いた。
「お父さんと、お母さん、に、見せ、る」
「そ、それは待って! 待つのよ鈴! 調子のって乳先透かしたり、コカーンとかちょっと気合い入っちゃってるから!」
●
「何で手ー抜かないかなガっちゃん」
待った待った、と言いつつこちらを離しはしない相方に、自分は思う。
……まだ、モチベーションが本格的に”来てる”訳じゃないけど……。
ナルゼは、こちらの事を心配というか、気遣っていたのだろう。
その反動と確かめの縛めを受けながら、己は、
「あれ?」
鈴の顔の横に、表示枠が来ている。
喜美だ。
●
浅間は、両腕が喜美とミトツダイラで塞がっているので、餌付けされていた。
つまりは、
「ほら、浅間! あ――ん! して! するのよ! ほら!」
「……あ――」
周囲の視線がこちらに来てないだろうか、と、そんな事を思いつつ、奥多摩の上を行く。
今、間食の方はようやくクレープに取り掛かるところだ。
村山からこちら、バケットの中に御広敷が”幼女賄賂”としてかなりの量のアイスを詰め込んでいた事で、ミトツダイラと喜美が、
「智の過去を守るために、これは私達で処理せねばなりませんわ……!」
「そうねミトツダイラ! 浅間には見せつけるけど二人でデュエルよ!
ハイまずは私のターン!
バニラを生贄にテンションを召喚!
わさびチョコにターゲットロックオンしたら」
「介入のイメージを使用してインターセプトですのよ!
敵のスプーンを阻止!
そのまま塩キャラメルを召喚して美味を獲得ですわ!」
言っている意味がよく解らないが、歩きながらウエハースのスプーンぶつけて鳴らしまくるのは、マナーとしてどうかと思う。
ただ、しばらくしてから喜美が、
「累積効果で腹部に凍結ダメージが来てるわ! このままだと丈夫な子を産めないわ!」
などと危険な事を喚き出したので、早足で鈴の湯屋に行く事になった。
今、自分はミトツダイラの差し出すクレープを頂こうとしているが、どんな物かとおっかなびっくりだ。
焼かれた皮先に舌から触れ、中を剥くようにして口に含んで軽く吸い潰せば、
……あ。
●
……洋菓子のイメージそのままですね!
それが一口目の感想だった。
クリームの口残りや、鼻に上がってくるバターの香味は、脂を用いた洋菓子ならではのもので、甘い中に塩の味を感じる。
口溶けは早いが、練ったような感触を得るのは、糖分と脂のおかげだろう。
クリームの粘りが水飴に似てる、と思う一方で、甘味と餡や、焼き菓子のバリエーションで作られる極東の菓子とは別の味覚が刺激されて、
……おおう。
コレを毎日食べてたら太りますよねえ、とか。
アイスって、コレの冷たい感じなんでしょうか、などと己は考える。
と、ミトツダイラが、
「ど、どうですの? 智」
「え? あ、美味しいですよ」
ほ、という安堵の息をされたのは、やはり気を遣われているのだろう。
武蔵の神道代表である浅間神社は、松平家が三河にあるため、武蔵内の”極東らしさ”としては実質上の最高位でもある。
その跡取りが、洋菓子の、それも初めて食べるものとなれば、
「別に、洋菓子はカステラやウエハースなどフツーに食べてますし、うちの父さんも洋食フツーに食べる家ですから、ええ、あんまり緊張しなくても」
「Jud.、でも、やっぱりこちらとしても、口に合うかどうかは緊張するものですわ」
半人狼ともなれば、匂いや味覚には敏感だという事か。
ミトツダイラを安心させる、という言い訳付きで、もう一口に歯を合わせる。
●
二度目は、慣れがあった。
卵の風味のある皮もだが、中のクリームが、
……これ確実に太りますねー……。
でもこれは”好き”の部類だ。
舌と上顎の粘膜で潰し、絡めていると、味は段々と頬に逃げていく。
泡立つような粘りの感触が子供の泥遊びのようで、舌で拭うようにして口の形に合わせていく。
口の中に、皮からバターの味が染み出す頃には、
「ん」
口の中にあるものを、舌に乗せた皮で改めて拭い取り、淡く噛んでからぬるりと飲み込んでいった。
塊のような、粘るものを、噛んでちょっとずつ喉に通した方が長く味わえたとも思うが、舌のざらつきに残った味で口の中を拭えば残り香は充分に来る。
これは、今のように、一息に飲むのが贅沢なのだと、そう思う。
そして、口で息を吐けば脂の甘い匂いが出そうで、鼻を通してバターとクリームの香りを吐息すると、
「……ミト?」
ミトツダイラが、口を両横に伸ばすようにして、こちらの口元を見ている。
表情から察するに、
「あ、あの、我慢しなくて、食べていいですよ?」
●
「え!? あ、い、いえ、そんな卑しいキャラではありませんのよ!? 智の方、満足してからで充分ですの」
こりゃあまた面倒な……、と思っていると、横の喜美が表示枠に小さく笑った。
表示枠の向こうは”鈴の湯”だ
そちらは鈴だけではなく、ナイトやナルゼ、訓練を終えたアデーレも合流しているらしい。喜美が目を細め、幾つかの言葉を交わした後、ナルゼの、
『で、そこで何してんのよアンタ達』
「――ええ! そうよ! 今、浅間の初モノをミトツダイラが奪ったのよ!
フフフ、ナルゼ、見られなかったのが残念ね!
ミトツダイラが、こう、手で握って差し出した大きめのものを、浅間ったら、先端に余った皮の部分を舌先で剥いて、こんな風に、吸うように一口で喉までよ!
その後で、皮の中から出てきた白いのを口の中でネバつかせて”あっ……、こってりして美味しいですね。
ふふ、ミト、緊張しなくていいですよ。
我慢しないで下さいね”とか、そんな感じ感じ!!」
『――ぃよっしゃあ!!』
「何がよっしゃあですか! あと喜美も!!」
『あの、あ、浅間さん、な、何して、る、の?』
『ナイちゃん言葉選んで言うけど広義の栄養摂取だよね?』
「脂肪分と糖分多めなので、栄養摂取ではありますけど偏りはありますねー」
あ、こういう応答って堅いのかも、と思うが、性分だ。
自分は、奥多摩の道上を、地下に降りる吹き抜け公園に向かいながら、こう言った。
「ミト、喜美の分も食べちゃっていいですから。
早く鈴さんのところに行きましょう」