第二章 そもそもの疑問 9
「うえええええええええええいッ!?」
思わず変な声を出したのは(電動一輪車に置いていかれて)遠巻きに眺める食蜂だった。
こっちもこっちで『
化学系の食品添加物をとことん嫌って天然食材ばかりこだわる彼女としては、あんな溶けたアスファルトと混ざり合って蒸発するなんて死に様だけは絶対に避けたい。
(ええー? これで終わり??? バカだバカだとは思っていたけどぉ……。御坂さん、なにあっさり死んでいるのよぉ。一人で勝手力にヘイトを稼ぎまくった救いようのないクソ馬鹿野郎は、せめて創意工夫に溢れた処刑方法でたっぷり苦しんで死ぬ事で因果応報感を出さなきゃダメーっていう基本ルールすら理解していなかったのぉ?)
食蜂操祈がそんな風に考えてしまったのはきっと間違いだった。
ライバルの生存など一ミリでも祈るべきではなかったのだ。
ドガッ!! と。
第一八学区のどこかで
「おおおおお!! マイクロ波と言えば無線送電、無線送電と言えば電源……。すっかり充電完了で私は元気いっぱいだぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
「うげえっ!? なに非接触の無線充電とかエコで意識高い夢の発電衛星みたいな真似事してんのよ御坂さぁん!!」
こっちは消耗したまんまなのだ。
これで『
「で、電子レンジのマイクロ波を直接食べるとかどこまで怪生物なのぉ……? 何か弱点一つくらいない訳? 過充電なんかでお腹が膨らんで爆発してはくれないものかしらぁ!!」