第一章 入学式(セレモニー) ⑥
その姿を前にして、オリバーの呼吸が止まった。──髪が、
「
ぽつりと
戦闘を終えて魔力循環が落ち着いたのだろう。声もなく見守るオリバーたちの前で、少女の髪の色がたちまち元の黒へと
「……雷で洗ったように
すっかり感覚を失っているらしい両手を見下ろしながら、彼女は感心したようにそう
「
「え、あ……」
「む、足を痛めておられるな。──しばし待たれよ、手の
そう言ってぶらぶらと両手を振ってみせる少女。続いて、その視線が、やや離れた位置のオリバーたち四人を向く。
「ああ、そこの御仁ら。助太刀に感謝致す。お陰で千載一遇の好機を
気さくな口調でそう言ってから、彼女は一転して興味深げな顔になり、
「時に──あの



