第9話 上流階級の女性は凄い ⑤

 理事長とそんな雑談をしながら、卸せるレアメタルの数量と買取価格を確認した。

 明日、指定された倉庫に置いていけば完了だ。


「ありがとう。これだけ在庫があれば、我が社はあと十年は戦えるよ」


 なんかどっかで聞いたセリフだなと思いながら、俺は特別クラスの教室へと向かった。

 初日のように試されはしなかったので、その日は普通の学校生活が始まったのだけど。


 お昼の時間……。


「リョウジさん、頑張ってお弁当を作ってきましたわ。ミートパイとスコッチエッグとイングリッシュマフィンサンドです」

「中華弁当を作ってきたよ」

「腕によりをかけて、懐石弁当を作ってきました」

「……」


 どうやら三人は、俺を逃がすつもりはないようだ。


りょう、お前モテモテでいいな」

たけし、これまで人生を生きてきて、こんなことは生まれて初めてなんだ。どうしたらいいと思う?」

「食えばいいじゃないか」


 三人分のお弁当で量は多かったけど、強くなった影響で大食いも可能だったので、すべて美味おいしくいただきました。



 もし女子三人からお弁当をもらいましたって動画で報告したら、炎上するかね?

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