プロローグ ②
「これまでどうも。お世話になった覚えはありませんが」
騎士が集団で迫ってくるのを感じて、脳内にひとつの魔法陣を完成させる。アルが独自に生み出した魔法陣だ。
「さようなら」
視界が歪んだ。音が消える。
一瞬の間の後に視界に広がったのは深い闇が覆う深い森だった。そこかしこに魔物や動物が
「新しい人生、よろしくね」
『ふん、我にとっては暇潰しだ。付き合ってやってもいいぞ』
「うん」
アルが長い時間をかけて用意していた秘密基地で待っていた相棒に
旅の相棒となるのは
白く長い毛はふわふわで
そんなブランとはこの森の中で出会い、今日まで何度も一緒に行動してきた。食い意地が張っていて



