こちら、終末停滞委員会。2
プロローグ『守り人たちの声』
希望を目指し続けるんだ。
何度負けても。
どれだけ泣いても。
それが人間であり続けるって事なんだ。
だから、一緒に行こう。
──逃げるだなんて、許さない。
彼らが座っていたのは、
「本日の議題は事案1123──
それぞれの顔は情報ジャミングで認識を阻害されている。対面の人間がどこの誰なのかさえ分からない。それがこの『匿名者たちの会』のルールだ。
「早急な対応が必要かと思われる。彼女は生きているべきではない」
「そりゃあ当然さ。あいつは壊れだ。三学園の秩序を不安定にしている。それを抜きにしたとしても、あの化け物は下手な終末よりずっと危険だろう」
多くの反現実組織にとって、
「
「出来るさ」
「問題は、最近
『匿名者たちの会』のメンバーは納得したように
「カウス・インスティトゥートが
そんな都合の
「私は三学園合同の『天空競技祭』。当日に動く。諸兄等の援助を求めたい」
「あはは。マジかよ。むちゃくちゃだな、アンタ。そんな無謀な案に、誰が乗ると?」
「私なら出来る。私にだけは。だから力を貸してくれ」
匿名者たちの半分が、胸に使命を秘めながら
「この美しい世界を