境界線上のホライゾン きみとあさまでGTA Ⅳ
第二十章『事故現場の回り者』
●
「従士隊の隊列は前後逆で御座るか」
自分の正面にはアデーレがいる。
当然、その向こうには、金髪巨乳の三年がいる筈だ。
彼女が本命だ。
だが現状、アデーレの後ろは見えていない。
楯のせいだ。
大きめの平たい足場を、抱えている。
確かに、非神刀との戦闘記録で、アデーレとミトツダイラは槍ではなく術式による防護障壁を楯として扱い、前に出ていた。
その楯によるシールドアタックで非神刀を砕いてもいる。
二度目の往路では、アデーレが前に出てその手本を見せようというところだろう。
ならば自分は、彼女を崩していかねばならない。
……アデーレ殿を倒すので御座るか!
と、そんなことを思った自分は、ふと、あることに気づいた。
……む?
よく考えたら、これはアデーレが見本として試技を見せるターンではないだろうか。
●
……アデーレ殿は実戦経験があるので御座ったな。
だとすると、この場の空気としては、自分がアデーレを倒さず、逆に倒されるのが正しい。
もしも、この後でアデーレを倒してしまったならば、
「ど、どうして点蔵さんはいつもそう空気読まないんですか!」
「そうですわよ? これは対非神刀の”資材運び”ですのに」
「まあまあ、点蔵君だから仕方ないですよ」
「サイテー」
「そうね、次のイベントでは見てなさい」
と、何だか現場にいない連中まで想像してしまったが、大体当たっている気がする。
己は、どうしたものかと考え、
「……渡辺様?」
「なあに?」
振り向いた渡辺も金髪だが、そこまで巨乳ではないので、自分のレンジからは外れている。大体、渡辺には大須賀がいて、つまりは人妻ジャンル確定なのだ。
だから物怖じも緊張もなく、点蔵は渡辺に問うた。
「これ、アデーレ殿の対非神刀試技で御座りますか?」
「──は? そんなこと──」
と言った渡辺が首を傾げ、口横に手を立てた。
声を、正面の遠く。
甲板向こうの忠世に送る。
だが、
「────」
こちらに声は聞こえない。忍術か術式か、指向性のあるものに変えて、忠世にだけ自分の言葉を通しているのだろう。
すると、艦首側の忠世がこちらを向いた。そして彼女は、機殻槍を肩に担いで、
「そーした方がいいかねえ!?」
こちらは、甲板が震えるほどの大声だ。やはり術式か何か使用らしい。
個々への指示や隠密を必須とする忍者と。
全体への号令が必要な騎士や従士と。
……成程。
●
機殻槍を持った黒髪の騎士に、鉄の素槍を持った金髪の忍者。
似ているようで似ていない二人は、しかし噛み合っているのだろう。
二、三言、また渡辺が送って、対する忠世が答える。
「じゃ、それでいいよ! こっちは!」
何が、それでいいのだろうか。
ただ、ふむ、と頷いた渡辺が口元の手を下ろした。そして彼女は、
「点蔵君、試技ではありませんでしたよ?」
「そ、そうで御座るか!」
自分の真意を悟られぬように、自分は応じた。
「では、思い切って行ってきて良いので御座るな?」
「あ、でも点蔵君、君、次に負けたらアデーレさんに二連敗ですからね」
……え?
言われて見た正面。
アデーレがジャージの袖をまくり、バンドで襷掛けにしている。
そのまま彼女は右腕をぐるぐる回すと、こちらを見て、
「二連勝、行きますよ!」
これは絶対止めねばならぬ、と己は思った。
○
「止めねばなりません! 勝負ですアデーレ様!」
「メアリさん! 入り過ぎ! 入り過ぎ!」
●
アデーレは走るのが好きだ。
走っていると自覚的にそう思うのだが、このところは特に”それ”が顕著だ。
何しろ、趣味や授業の一環として走っているのではない。
戦場における自分の役割として走り、全体に貢献しているのだ。
犬の散歩では、そうはいかない。
……いや、あれも自分が先頭になって走ることで、全体がバラけなくなるわけで。
強いて言うならば、何かを為すためのチームの一員として、自分がちゃんと存在出来ているということだろう。
今もそうだ。
「始め!!」
忠世の掛け声に合わせて、一番に飛びだしていく。
●
「行きます!」
これは対非神刀試技とは違う。
自分が一番に出て、当時を再現するものでもない。
だが、自分が前に布陣して出る、最初のターンだ。
装備も術式防楯を模したものとなれば、皆はこちらの動きを注視するだろう。
上手くやって、皆に試技となるものを見せたい、とは思う。
ただ、
……点蔵さんですか!
点蔵の忍者としての実力を、自分は知っている。
隠密、偵察、潜入、そして遅滞業務や情報整理の確かさは、よく目の当たりにするのだ。
「皆で遅刻したときの、先生避けながらの教室潜入ミッションとか、凄いですもんねー」
それだけではなく、体育の授業で行われる模擬戦。
特に市街を利用した戦闘においては、彼の手引きや誘導、囮などによって戦場を”長引かせる”ことが可能になっている。
ネシンバラの戦術眼を基礎としつつも、作戦を実際の理想型に近づけていく現場の裏方作業。
その多くは彼に頼っていると言っていい。
同じく、戦場の支え役である従士という役柄を考えた場合、
……こっちは、”表”ですね。
●
忍者が戦場での誘導や、敵への工作を基礎とするならば、自分は皆に用意された道を第一に行き、それを明確にする役だ。
忍者は道を作り、皆を誘導する。
従士は道を通れると証明し、皆を支えていく。
お互い、持ちつ持たれつの役柄だ。
その天秤の向こうにいる実力者が、こちらに今、向かってきている。
速い。
己は思い出す。
点蔵だけが、うちのクラスで、唯一、自分より脚が速いのだと。
持久力とて、向こうの方が上だろう。
アスリートとして見た場合でも、点蔵の方が格上だ。
ならば、と自分は思った。
……非神刀と、どう違うんです!?
非神刀だって、力でも背丈でも速度でも、自分より上だったのだ。
それでも勝てたのは何故か。
「一人じゃなかったからです!」
己は行った。
走り、真っ正面から点蔵の迎撃に向かいながら、口を開いて叫んだ。
「独り身には負けませんよ!」
●
精神攻撃が来たで御座る、と点蔵は思った。
……まさかアデーレ殿が陽動技を使うとは!
口八丁攻撃とも言われる言霊攻撃は巫女の十八番だ。
巫女の十八番と言いつつ、うちのクラスの女子どもは大半使えるのが謎だが、浅間の影響かも知れない。
だが、実戦で投下してくるとなると、アデーレもなかなかやる。
気づけば、右側に併走していた女子の速度が落ちていた。
直撃だったのだろう。
と、左の方、胸を押さえて走る男子から声が来た。
「おい! 今のが被弾しても大丈夫なら、言い返してくれ!」
「Jud.!」
自分は力を込めて応答した。
確かに己は大丈夫で御座る。何故なら、
「独り身ではないで御座る!」
アデーレに向かって叫び返した。
「何故なら、攻略中の嫁がエロゲの中にいるで御座るからな!!」
○
「ここ監修は私ね」
「難しいニュアンスを有り難う御座います」
「有り難う御座います?」
●
通神帯では、今の点蔵の台詞にツッコミが来ていた。
それは浅間が用意した常時通神の場なのだが、第一声が点蔵の”それ”だったもので、
『はあ? 回線開いたばかりで、──何さ今の?』
『吐き捨てるように言われたで御座るよ?』
『……あの、すいません皆さん、点蔵さんが今、変なことこっちに言ってきたんですけど、何のカミングアウトですかアレ』
『つーかテンゾー、今オメエがやってるエロゲ、オメエの狙ってるのは処刑確定でバッドエンドしかないキャラだかんな?』
『く、訓練中にネタバレされたで御座るよ! 斯くなる上はシナリオ追加も含めた完全版を出すように投書せねばいかんで御座るな!』
『あの、すみません。これ、うちの実験的な回線で発言記録残るんですけど……』
●
ともあれ点蔵は突撃を掛けた。
「相手はアデーレ殿に御座るな!」
金髪で貧……、やめておこう、忍者にも情けはあるで御座る……。
向こうは同級生で、これからも長い付き合いなので御座る……。
ゆえに自分は正面から行った。
アデーレは、術式防楯代わりの足場材を背から前に構え直している。
それをこちらにぶつけて止めれば、アデーレの勝ち。
それを弾いて凌げば、こちらの勝ちだ。
だが、こちらにはハンデがある。
自分は今、忍者ではなく、非神刀の”斬撃”なのだ。
ゆえに細かい仕掛けは出来ない。
……でもよく考えたらアデーレ殿の言霊攻撃も、フツーは非神刀に使わぬで御座るよなー。
エロゲ嫁について答える非神刀もいないと思うが、金髪巨乳ネタならば有り得るかもしれぬ。そう、可能性は捨ててはならぬで御座る。
「──と」
正面に楯が来た。
大きい。
高さは百二十センチ、幅は六十センチほどの足場材だ。
それが風を押し、こちらに来る。しかし、
……見事な動きで御座るな!
●
……こちらに突き出される楯の速度が落ちていないで御座るよ!
高速の走りからシールドアタックをすれば、風圧で勢いは落ちるだろうに。
しかしアデーレは違った。
楯の受ける強い風圧を、突き出す角度の選択によって消している。
楯は走ってきた勢いそのままの打撃武器となっていた。
自分から見る分には、地面側からすくい上げるようにして来る一撃。それは、
……鳩尾から胸下狙いのカウンターアタック!
食らえばただでは済まない。
何しろシールドアタックではあるが、面で当てるというよりもシールド上部、本に例えると縦で殴りつけるのに近い行為だ。
己は思った。
……あれ? アデーレ殿、かなり本気で御座る?
だが、今、下からぶち込まれて来る動きは即座のものだ。
こちらは反応をしなければいけない。
どうすべきか。
非神刀の”斬撃”は、相手に体当たりして自爆するものだ。
自分の側に、避けるような選択肢はない。
もし出来るとしたら”激突しても砕かれなかった”とすることだ。
つまりアデーレを吹っ飛ばし、先に行く。
ではどうするか。
自分は決めた。
下からのシールドアタックを掛けてくるアデーレに対し、まっすぐに、
「下!」
位置は、下だ。
カウンターとなる楯の下に、右の半身から強引に入り込もうとする。
●
アデーレは、点蔵の動きを見た。
右肩を前に、やや下げた半身で、点蔵がこちらに飛び込んで来る。
腰を深く落としてはいるが、
……シールドの下に入るには、高度が足りませんよ!
このままだと、シールドの上縁が点蔵の顔面をヒットする。
そうなったら、相当のダメージだ。
点蔵がこっちに加速した分だけ、ダメージが大きい。
だけど、と自分は思った。
……点蔵さんは、何か策を持っていますよね!
無策無茶をする相手ではない。
準備を行い、勝利に導くのが忍者なのだ。
個人の戦術とてそうであろう。
だけど、と己はまた思った。
点蔵さん、策に溺れるときありますからねー……。
●
時たま、金髪巨乳にコクって敗れているが、あれなどは間違いなく”考えすぎ”が失敗を導いている部分もあるだろう。
勝手に自己完結するのも同様だ。
あれはいけない。
「いえ、失敗ではなく成功です! 巡り合わせですね!」
未来からの何かが来ました。
ええ。成功するといいですね。
……アデーレ、棒読み……。
流石は浅間さん、戦闘中なので念話で来ましたね?
ともあれ点蔵さんの方策、今回はどうだろうか。そして、
「自分の方も……!」
手は打つだけ打つ。
真っ正面の激突で、下に入り込もうとするならば、
……更に低く!
振り子のように打ち付ける楯の軌道を、更に下げた。
腰を落とせば簡単だ。
自分の方が点蔵よりも背が低いのだから、下の取り合いでは優位になる。
当てる。
そのつもりで躊躇いなく行った。
●
浅間が振り向いたときと、アデーレの叫びが聞こえたのは、ほぼ同時だった。
光景として視界に入るのは、同級生の従士が宙に舞っているところだ。
「おうああ──!!」
だが、アデーレは単純に吹っ飛んでいるのではない。
自分が突き込んでいた楯に、まるで正座で飛び乗ったような姿勢になっている。
その楯は、アデーレを乗せたまま宙に舞い上がり、やがて後方に一回転して、
「あ──!」
アデーレが空中に振り落とされる。
そんな光景の下にいるのは、点蔵だ。
”斬撃”役としてアデーレにぶつかっていったが、
「あれは……」
浅間の視線の先、点蔵が右脚から滑り込むような姿勢で身を低くしていた。
だが、ただ身体を下げるだけではアデーレのシールドアタックには対応出来ない筈だ。
無理だと思える対応を、果たした仕掛け。
……忍者刀?
腰の後ろに点蔵が携えているものだ。
それが今、手前に突きだした点蔵の右脚、その爪先にある。
点蔵が何をやったのか、そこでようやく解った。
「忍者刀を足先で蹴り出して、シールドアタックを掛けるアデーレの足を打ったんですね!?」
●
「そうなのですか、浅間様!」
「ハイ。重心を前に振っていたアデーレは、その一撃でバランスを崩しました。
大体、足場材のような大きな物を前に振る場合、身体は前に泳ぎますよね?」
『身を低くし、早く点蔵に一撃を与えようとすれば、姿勢が更に前屈みになるのは必然ですわ。
アデーレにとっては、シールドという遮蔽物越しに足を払われたことになり……』
「アデーレ様は、身体がシールドごと浮いてしまったところを、下に入られた、ということでしょう。──以上」
”武蔵野”の言う通りだろう。
後は簡単な流れだ。
浮いたシールドを、滑り込んだ点蔵が腰に乗せるような動作で跳ね上げる。
乗ってしまったアデーレは、自分の勢いをとめられずに、
「あいたあ──!!」
吹っ飛ばされて、甲板に落下した。
そして続く動きで、点蔵が立ち上がる。
”斬撃”としての彼の挙動は、まだ止まっていないのだ。
●
点蔵は、勝機を得た。
……オパーイ!!
三年生の金髪でオパイがアデーレの後ろにいる筈だ。
今、前衛となっているアデーレを吹っ飛ばしたので、つまりこれは、
……揉む権利を得たと解釈してよう御座ろうか!?
いいんじゃないで御座ろうか。
うん、たまにはよう御座るよね?
さっき出来なかったし、”資材運び”であるし、いいのではないで御座ろうか。
大体、ここで止めずにすり抜けてしまっては意味が無いのだ。
しかも今、自分の姿勢は低い。
巨乳にとって下は死角だ。
時折、浅間が机の胸下側に置いたコークスペンを探して視線をあたりに向けるが、それと同じ事は戦場でも発生する。
「今、自分はコークスペンのように……!」
行った。
目の前、頭上側に巨乳がある。
その筈だった。
何故かそこにミトツダイラがいた。
●
浅間は、点蔵がいきなり棒立ちになったのを見た。
直後に、正面にいたミトツダイラのシールドアタックが点蔵にぶち込まれる。
……うぁいたあ──。
思わず半身を引くほどの直撃だ。
資材のシールドが忍者の腹に食い込み、くの字どころか<の字くらいに点蔵の身体が折れて宙に舞った。
打撃音と、走り出すミトツダイラ。そして彼女の、
「行きますわよ!」
「──Jud.!!」
●
従士隊が、騎士一等の成果を見て走り出す。この流れは、
……アデーレの後ろにミトがつくのは、先日の再現要素高めって感じですよねー。
しかし、
「点蔵君、何やってたんでしょうか、アレ」
「点蔵……、忍術講師クロスユナイト様の御子息ですね。──同級生と。──以上」
共通記憶から照合したらしい”武蔵野”が、頭から甲板に落ちた点蔵を見る。
彼女は首を傾げ、
「一瞬。無防備だったようですが。何故? ──以上」
問われたところで、自分にもよく解らない。ただ、
「……ミトと相対したとき、何だか凄く、モチベーションが落ちたようでしたけど」
「ミトツダイラ様に成果を出させるため、故意に受けたと、そう捉えていいのでしょうか。──以上」
それが一番美しいし、点蔵のためにもいい解釈な気がする。
だから己は頷いた。
自分も次は関わるようにしようと、そう思う。
すると、
「はい、往路ここで終了──!」
渡辺の声が聞こえ、振り向けば舞台側でミトツダイラが手を振っていた。
頭上のケルベロスも一緒の動きをしているのを見るに、上機嫌らしい。
「成程」
己は武蔵野に一礼し、甲板に向かう。
袂から襷を出して掛けながら、
「浅間神社代表、二年梅組、浅間・智。──”資材運び”の検分に来ました……!」
○
「今、ミトツダイラ様がワープした気がするのですが」
「あ、Jud.、チママと解説して、すぐに現場でシールドアタックしてた?」
「いや、よく見るで御座るよ。――浅間様と解説しているミトツダイラ様の台詞は『』で囲まれて御座る」
「Jud.、智が新型の通神用表示枠を各員に配布していた描写が前にありましたので、それ経由で喋っていることにしましたの。――ゆえに私自身は現場にいて問題ありませんわ」
「奇芸が回避されたのは初では……」
「奇芸……」
「成程、と思うと同時に、勘違いを指摘されたのが悔しく感じるのは、私の人格が卑しいからでしょうか……」
「誾殿も早とちりで御座るなあ」
「おう、腰を上げるでない。落ち着け落ち着け」
●
そして春期学園祭の初日は、後に続く日の予習をするように過ぎていった。
毎年のスケジュールとはいえ、催し物のほとんどは毎年違うものばかりだ。
教導院の中と外では、本番を迎えて戸惑う流れもあったが、総評としては”武蔵”の、
「全体、落ち着いた流れではないかと判断します。──以上」
という評価に落ち着いた。
二年梅組では、シロジロが売り上げを手指で一つ一つ確認し、
「──は? 何だトーリ、手で数えるのがいいんだ。
解らないのか馬鹿が!!」
といつもの調子を見せつける一方で、衣装代の採算クリアは二日目の午後あたりになるだろうという推測がなされていた。
「ん。良かった。救かるね」
「鈴さんの作った衣装見に来てる人達多いですから、明日以降こそ本番ですよ!」
全員は二日目の準備をして、それぞれが夕刻からの私事に出た。
だが、女子勢の幾らかはとある場所に集合することとなった。
武蔵野の地下にある向井家の湯屋、”向こう水”だ。
今日は、鈴の疲労が強いだろうと気遣った彼女の両親が、奥多摩の”鈴の湯”を担っている。
ゆえに”向こう水”は本舗ではあるが、半休業日で、
「整備と掃除と片付けの手伝いに来たわよー!!」
雅楽祭の練習スタジオとして、ここを使うのである。