境界線上のホライゾン きみとあさまでGTA Ⅳ
第二十六章『連結部屋の望み手』
●
夜になった。
武蔵上は、奥多摩を中心に春期学園祭の余熱が存在していた。
明日になれば祭は終わる。
後夜祭としての雅楽祭はあるが、準備やら何やらを理由に祭の中で夜を過ごすのは今日が最後だ。
それぞれは教導院の中や、地下の部室、廊下や、はたまた校庭などに泊まり込む。天文部や星座検証研などは、今日が本番とばかりにステルス防護障壁で見えぬ空を仰ぎ、しかし表示枠や術式によるプラネタリウムで解説を始めていた。
一部では音楽関係の部活や、雄志による軽い演奏会も行われ、
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「賑やかだなあ……」
呟く声がいる場所、ある屋敷の室内にも、それらの音は届いていた。
左舷二番艦、村山の表層部。中庭のある屋敷の一室にいるのは正純だ。
●
そこは、村山にある正純の自宅だった。
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……父が今日は帰らないようだから、留守番だな。
そう思って、身を起こすのはベッドの上だ。
父親が新築として所有する屋敷の中、中庭に面したベッド着きの一室が、自分の部屋だった。
格好は、インナースーツのシャツに下着と言った姿。
既に春は過ぎているため、袖も外した格好だ。
三河に比べて空を行く武蔵は寒いかと思えばそんな事は無く、
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……どちらかというと、地下の熱気で、下から温まってくる感じだなあ。
ボイラーの循環もあるが、一番の熱源は人の作る生活熱だろう。
浅間や直政から、地下の換気と水質管理が武蔵の肝だと聞いた事がある。
そして今、耳に聞こえてくるのは、いつもなら地下にある熱の音だ。
人々が、今日ばかりは夜でも表層部に出ている。
時刻はまだ九時で、門限を過ぎてもいないが、そこかしこの賑わいにはすぐ家に帰る気配が薄い。
祭なのだ。
●
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……祭かー。
流石に自分も浮ついている。
何しろ、いろいろと、外から聞こえる祭の音や、ギターの弾き語りの音色などを聞いていると、
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「────」
窓から見えないかどうか、ふと、背を伸ばしてしまう。
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「すると道の方から、――や。正純様。夜遊び如何でしょうか」
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「Jud.、外に出ると面白いで御座るよ正純」
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「いや待て待て待て」
内は、外から中庭を隠す垣根が存在しているため、ベッドで膝立ちになったくらいでは街の側を見通す事は出来ない。
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「つまり幻覚です」
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「つまり幻覚で御座る」
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「強えよ……」
まあそんな感じだ。
しかし、外が直接見えないことに軽い残念を得ていると、昔を思い出す。
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「三河でも、似たようなものだったな」
苦笑を重ねて想起するのは、三河での祭の時期だ。
●
昔はよく、父や母に連れられて祭の場に行っていたものだ。
だが、やがて行かなくなり、
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……勉強中、と理由つけて、無視していたなあ。
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「ふと上空通過するけど、――また解りやすい反抗期があったもんだね」
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「いや、祭につきものの、浴衣というものが苦手だったんだよ。
女物を着るのも間違っている気がするし、男物を着るのも気負いすぎている気がするだろ」
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「男物よ! 解ってないわね!」
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「通りすがりにしては勢いあるな!!」
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「まあ声が聞こえたので外から反応してみるが、――どちらにしろ、見た人々に何かを言われているような自意識過剰が働くものよの」
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「――で、結局は行かない方がいいですわね、ということになりますのよね」
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「ンンン! 保護者勢は厳しいな!!」
●
ただ、祭というものの雰囲気が気になることは確かで、
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「──うん」
空の雲のように見える、ステルス防護障壁。
白い天幕を、下から強く照らす場所には、人が多く集まっている。
これは三河の頃と同じで、もし違う事があるとすれば、
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……浴衣で祭に出なくても良さそうだ、ってことかなあ。
三河で住んでいた場所は、人が多いと言っても地元感の強い場所だ。
学生としての生活よりも地元民としての生活の方が大事で、祭になれば制服姿は見えなくなる。
だが武蔵は違う。
浴衣も御洒落の一環としてあるが、半分近くは制服姿だ。
重量税があるので、浴衣などの余分な衣装を持ちにくいせいだろう。
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『あと、制服こそが”市民としての加護を得る服”として設定されているため、やはり選ばれやすいですね』
専門家の意見が濃い。
だがまあ、制服主体ならば、今は気にせず祭に出られる。
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「とは言っても留守番だよなあ……」
今度は父の監視が厳しい。
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「父は、こういう祭とか、生活に必要だとは思っていても好きではないだろうしなあ」
●
祭の中、浴衣姿やドレス姿で行く人々とは別で、時たまに仮装の者達が行く。
多くは祭で宿るとされる精霊や、神を模したものだが、企業組合による商品や、番組のキャラクターになりきった者も、やはり出る。
今もまた、春から始まった”軍神・かしまし娘”の等身大檜ポップがその下からタイツ足を生やして移動していた。
ポップに前後を挟まれて、祭の中をうろうろするのは二人。
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「コニタン! コニタン! 今年の二日目はキャラものが多くて心が躍るな!」
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「そうですなノブタン! その一方でリンゴ飴やフラッペなど、童心に還るものの食べ歩きもたまりませんぞ!」
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「ぬううう! 浴衣の女子集団を発見! 正純を心の中で重ねながらズーム! 足ズーム!」
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「ノブタン! ノブタン! この檜ポップ、マジで重いのですがどうしてそんなにスムーズな移動が出来るのですか!!」
●
父は、昔に祭に連れて行ってくれたとき、どうだったろうか。
正純はそんなことを思いながら、政治学の本を広げる。
今は勉強。
雌伏の時だ。
だが、そう思う一方で、
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「────」
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……あー。
私、結構、祭に行きたい派の人だったのかなあ、と思い、
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「否、ちょっと待て」
三河から武蔵に移った環境変化で浮かれているだけかもしれない。
違う生活になったのだから、それに合わせたライフスタイルをしてみたいと。
三河スタイルをそのままやっている現状では、尚更思うのかもしれない。
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……初年の今年は、解らない事ばかりだろうしなあ。
三河と同じで行けると思えば、そうではないことの方が多すぎる。
しかし、武蔵なりの作法を知らない自分は、そのたびに三河の作法で動いてしまって、周囲からズレたり、踏みとどまってしまっている。
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……だけど──。
今のコレは、ちょっと違うはずだ。
父が厳格で、暫定議員ともなれば、許可無く夜に街へ出ることは出来ない。
そして自分はまだ、政治家志望のままで、勉強も必要なのだ。
もし外に出て遊ぶとなれば、”やることをやってから”だろう。
だから外が賑やかで、明るくとも、
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「……別、というわけではないか」
●
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「窓を開けるか」
開けた。
三河でも、祭の音を聴きながら勉強するとき、軒下の掃き窓は開けていた。
虫が飛び込んで来たり、蚊が寄ることもあったが、そうやって同じ空気に自分を存在させていたのだ。
今も同じだ。
自分は祭を避けているのではない。
祭の空気の中で、勉強をしているのだ。
ただ、昔と違うものがある。
三河では、たまに母が近所の人から祭の出物を貰い、それを食卓や間食に出してくれたものだが、
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「そういや……」
ベッドから降りて、厨房に向かう。
馬鹿から貰ったトライフルがあるのだ。
食べよう、と、何となくそう思ったら、足が急いでいた。
行く。
●
厨房は、自分と父の寝室や浴室、客間がある母屋から、玄関兼ダイニングの別屋に渡る廊下の袂だ。
父達がダイニングで会議をしているとき、そこで夜食などを作って持って行くことがあるが、
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……氷室にこういう手製の菓子を保存しておくのは珍しいなあ。
狭い厨房の中、氷室の冷蔵棚には蓋をしたグラスが三つある。
一つは昨夜食べて、グラスは洗い場の棚で逆さになっている。
手近な一つを取り出すと、冷たいグラスの向こうで素材が混じり合い始めていた。
昨夜はシリアルやクリームが明確な層になっていたのだが、今は違う。
赤いジャムがシリアルの間を流れ、クリームがそれを受け止めるようになっている。
熟成、というのは意味が違うが、”出来上がっていっている”という感はある。
薄暗い厨房の明かり。
遠くでは祭の響きや、時折に小さな花火の音もする。
外で賑やかにやっている皆は、屋台だの出店だので食べるものを買い、それぞれに楽しんでいるのだろう。
その一方で、
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……私は……。
身を起こし、流し台から長いスプーンを手に取る。
氷室棚に背をつき、客間の方の広い窓へと振り返る。
見た。
掃き窓に切り取られた中庭の向こう。
そこには祭の明かりを映した夜の空が確認出来る。
音と空気で繋がる自分と、春の祭。
そして手の中にあるのは、
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「そっか」
出店。
クラスの皆でやっていた出し物の、持ち帰りがこれだ。
自分と祭は繋がっている。
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「そっか」
と、もう一度言い、外を見たまま、グラスの中のものを、上から梳くって口にした。
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……ん。
酸味が、いきなり口の端から端にまで来た。
●
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「────」
目が醒めるほどの、明確な果物の酸味。
苺だ。
中の白い果肉を噛んだときの酸っぱさが、ジャムとしての甘みと一緒に来た。
シリアルにジャムが染み、柔らかくなっていたのは予測出来たことだった。
だが、普段なら舌の上を流れるようなジャムが、シリアルの重さと不確かな硬さをもって、とどまってくる。
ゆえに酸味が深く来て、その後からシリアルの香ばしさが追ってくる。
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……うわー……。
自分は和食派、それも質素派だ。
だからクリームやバター主体で来られると、美味いと思うのとは別に重さも感じてしまう。砂糖の濃いのも同様だ。
だが、果物の酸味は利く。
思えば、昨夜の一個目も、この味に引かれるようにして下のクリームや小豆まで制覇してしまった。
今回の二個目も、間違いなくその状態になるだろう。
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「くっそー……」
馬鹿は、こうなることまで予測して、これを作ったのだろうか。
トライフル。
○
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「…………」
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「アッコレ、ネイメアが食べたくなってる反応です!」
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「じゃあ豊の分も含めて、我が王に頼んでみましょうか」
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「エッ!? そんなことされたら今から即死します!! ――ハイ死んだ! 今死にました! 間違いありませんね! つまり今の私は魂が抜けた抜け殻ということで宜しく御願い致します!」
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「似たのなら、作れると思うよ……?」
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「ンー、じゃあちょっと説明書いて向井に出しておく」
●
トライフル。
何かを作った際の、残り物などを器に積載するでっち上げのスイーツだ。
だがそれが、自分狙いかのように効く。
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……なーんか、悔しいなあ。
明日、自分も母直伝の煮物でも作って持って行ってやろうか。
いや、意味無いか。
ただまあ、今、思うのは、
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「祭だな」
勉強していても、家の中にいても。
武蔵という艦の中に自分はいて、皆と同じ空を見て、同じ空気に浸っている。
居場所が違うだけで、己は今、祭を行う航空都市艦の中にいるのだ。
三河でも、実際は、そうだったのかもしれない。
高等部二年になって、三河と武蔵の差を実感することで、”祭”への余裕が生まれているのかも知れない。
しかし、自分は今更に、祭へ参加する自分を実感しており、こうも思うのだ。
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……祭とは、祈願や祝いとは別に、外からやってきた住人を迎え入れるためのものだとも言われているな。
神様に挨拶して同じ氏子になる。
そういう場なのだと。
だとすれば、
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「明日、雅楽祭に出ていいか、父に聞いてみよう」
明日の分の勉強もしておいた方がいいだろう。
そして、自分よりも先行く皆の内、明日を本番に控える者達の事を思った。
祭の夜、今、浅間達は一体どうしているのだろう、と。
●
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「よーし、禊祓もしてサッパリスッキリしたら、早い明日のためにソッコ寝ね! ソッコ寝! ほら、浅間、ミトツダイラ! 私の胸にカモ──ン!!」
浅間の部屋の中央。
布団にYの字になって手招きする馬鹿姉に、ミトツダイラは静かな半目を返した。
頭上のケルベロスの一鳴きに重ねて言うのは、
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「確かに明日は早朝の段階で楽器搬入ですけど、まだ十時ですのよ?」
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「フフ、馬鹿ね。
明日は浅間の禊祓に付き合うわよ? 解ってるの?」
言われて、ミトツダイラは浅間の生活時間帯を思う。
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……確か、朝の四時半には泉に入ってましたわね。
ふと気になって、問うて見た。
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「いつも智、何時に寝てますの?」
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「ええと、十二時から一時の間ですね」
意外と曖昧な即答は、しかし一つの事実を示す。
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「……睡眠時間、少なくありませんの? 大体、私達がこのところ泊まってるせいで、もっと遅くなってますわよね? 寝るの」
いやいや、と浅間が苦笑で手を横に振る。
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「ほら、圧縮睡眠の術式って訳じゃないですけど、禊祓の泉で疲労だの何だのは結構禊祓ぎ落とせるんですよ。
だから、とりあえずそのマージンとって最近は動いてますんで、大丈夫です。
マズくなったら、夕の禊祓を入れますし」
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「でも……」
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「ほら、そういう風に懸念があるなら、早く布団に入った方がいいでしょ? 来なさいな二人とも、昔話でもしながら、眠りの時間に引き込んであげるわよ?」
ろくな昔話は聞けそうにない。
だが、喜美の言うとおりだとしたら、
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「──何だかんだで、寝る前に長話とか始まる訳ですのね」
●
仕方ないですね、と浅間が吐息して腰を上げた。
浴衣の袖をまくる彼女は、
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「寝る前に飲み食いして大丈夫そうなもの、用意しますから」
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「あ、私も手伝いますわ。いつものパターンなら暖めた牛乳と、黄粉系の何かですわよね?」
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「ええ、黒蜜あったと思うので、黄粉玉でも作っておこうかと。
明日の朝に食べてもいいですし。
そんな感じで」
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「フフ、寝酒やサラミソーセージでもいいのよ?」
と言う喜美も、とりあえず身体を起こして立ち上がる。
乱れた浴衣がだらしなく見えず、ドレープの強い衣装に見えるのが凄いところだ。
浅間が、廊下への襖を開けながら振り向き、半目で喜美を見た。
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「──厨房、三人は流石に狭いですって」
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「大丈夫よ」
喜美が頬に手を当てて笑みで言った。
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「私、試食役だから」
流石ですわねー、と、呆れ半ばで思う一方で、そういう役割の循環がハマっているようにも思う。
自分と王の”主従”関係のように、自分達の関係も、もし欠けてしまったら、たとえ上手く行ったとしても、何処とない物足りなさを感じるのだろう。
ただ、今言えるのは、
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「何だか慌ただしい始まりだったと思いますけど、──誰も欠けずに明日を迎えることが出来るようで、幸いですわ」
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「フフ、きっと必殺の寝酒が出て、皆して明日は二日酔いとか、あるかもしれないわよ?」
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「ありませんって、度数の低いの出しますって」
そういう問題だろうか。
だが、
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「ナイトやナルゼもそうでしょうし、先輩達も、きっと同じですわね。
──最後の練習して、不安混じりに、期待感満ちた時間を過ごしてるんですわ」
●
ミトツダイラの言葉に、浅間は頷いた。
最後の練習は、寝る前までに済ませた。自分の曲なども含みで、通して見れば二十分を越えるかどうかといったところ。
各バンドの持ち時間は二十分だが、自分達の曲は怪異祓いに繋がる。持ち時間はあってないようなものだろう。最後の自分の曲から、そのまま怪異祓いに入るが、
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……それで”出来”の評価って、貰えるんですかねー……。
喜美にはアンコール曲を作っておけと言われて、その通りにしたが、どうだろう。
うーん、と唸りながら廊下に出ると、足先から冷たさが来た。
浅間神社を結界で包んでいるが、外の音は通ってくるため、遠く、祭の音が聞こえはする。既に全艦の消灯時間を過ぎてはいるが、皆、楽しくやっているのだろう。
艦内の流体経路など見ても、人々の雰囲気に乗せられてか、循環は良好だ。このまま明日の雅楽祭を迎えられれば、いい結果になると思う。
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……まあ、何にせよ、明日ですね。
随分と、思い切った流れになったものだ。
後ろ、ついてくるミトツダイラと喜美の気配と体温を感じながら、自分は思った。
二人に、いつ、どのような礼を言うべきか、と。そして、
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「ミトの言うとおり、他の皆も、どうしてるんでしょうね」
●
それは、軽い音から始まった。
鉄の擦り合わせだ。
夜の底。多摩にある吹き抜け公園の一角だった。
木々がまばらに並ぶ草の地面。
公園の明かりがぎりぎりに届く場所。
表層部と違い、地下の公園は門限時間である午後十時に門を閉じる。
祭を楽しもうとする者達も、閉じ込められる訳にはいかないので、流石にここは空白地帯だ。
だが、影が動いていた。
二つだ。
一人は、鉄の素槍を片手で前に構えた女。
もう一人は、右の肩に三本の長銃を提げた少女だ。
渡辺・守綱と、鈴木・孫一だった。
○
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「おや、このお二人は……」
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「何かさっき誰かがチョイ振った気がするわね」
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「私だよ、私! ほら、総長連合とかそっちの動きな……!」
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「とにかくどういうことなのですか?」
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「……暇なのでは?」
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「状態ではなく理由です! 本多・二代!!」
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「おおう、久し振りの誾ちゃんによるフルネームだ……!」
●
渡辺が軽く掲げた槍に、孫一が長銃の一本を剣のように当てている。
お互い挨拶を交わすように、ゆっくりと、槍と銃の重なる位置が動く。
鉄の擦れる音が、両者の武器の、その先端側へと動いていく。
渡辺が口を開いた。
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「来て下さって、安心しました」
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「貴女の考えるところも、解らないでもないから」
孫一が、緩やかに長銃を上げながら、無表情に言う。
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「でも、止めるなら、あたしじゃなくて、元忠のほうじゃないかな」
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「雅楽祭がありますから」
成程、と孫一が応じた。
二人が持つ槍と銃の重なりが、先端に至る。
金属の削れ合う軋みが、先を細く離れていく。
同時に響いたのは、
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「ヒガァッシイ! ゥワッタナンタラ・モナンタラッ!! ニィイイッシィ! スズナンタラ・ラッタッタ!!」
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「ラッタッタ?」
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「ッッケヨイ!!」
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「無視しして進行するの?」
直後。表層部で空に放たれた花火が空に炸裂した。。
大きなものではない。購買で売っているような打ち上げ花火だ。だが、光の玉は高い位置から彼女達を木々と共に照らし、鳴り音は吹き抜けに反響し、
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「──ヌォコッタ!!」
二人は動いた。
○
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「槍持に長銃の戦闘……。となると戦闘監修は拙者と誾殿で進行するで御座るよ。他、メンタルは正純が担当で御座るか?」
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「私が? と思いましたが、一人に任せておくのも危険ですので同意します……」
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「うん……、それがいいよね……」
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「安定の心配感である……」
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「ともあれ進めよう。思った以上に意外な流れだ。考えないとな」