第一章 プリン一個で終わる世界 10
『だぷんだぷんの無駄な贅肉のカタマリがァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』
『撫でても揉んでも残念な鶏がらパサパサ女が知ったような口をォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!』
そしてついに怪獣と怪獣が衝突した。
あまりの電気的エネルギーに数万トンもある高層ビルが基部から引っこ抜けてぶわりと宙に浮かび、一〇〇万人規模のAIM拡散力場が作った巨大な光の翼が大気を引き裂いて襲いかかる。アスファルトの大地が軽々と吹き飛び、鉄橋が高温でねじれて吹っ飛び、美琴が磁力で振り回した電波塔を食蜂の背中にある光り輝く巨大な花弁が空中であっけなく切断していく。
もう誰にも止められなかった。
無人制御の攻撃ヘリ『六枚羽』や最新の
『あ、あらあら。「
『にゃー……。どうすんだあんなの、とりあえずとっととメイドの妹捕まえて地下に潜るぜよ!!』
芳川桔梗や土御門元春といった『暗部』に片足突っ込んでいる連中すら、その光景に圧倒されてしばし立ち尽くしているようだった。
学園都市は今日で終わるのかもしれない。
見ているだけで終末を予感させる光景だ。
雷神だか女神だか知らんがこういう特殊なモードだと数分もすれば肉体を保てずに自己崩壊を起こしてしまうはずだが、美琴も食蜂ももはやそういう前提など気にしてないらしい。
とにかく目の前のこいつぶん殴る。
それしかない。
名門常盤台中学の超絶お淑やかなお嬢様、なおかつ
パワーや序列で順位が決まる辺り、やっぱりお嬢様学校としておかしい気がする。