錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」
2 ③
『しょうがないよ。チロル、ちょくちょく自分で自分をひっぱたいてるし。かわいそうで見てられない……はやく治してあげないと』
ぶつぶつ言う少年達の間で、チロルは(助かったよ!)の意をアムリィにウインクで示す。
『ぼくからは以上だ! すぐにそちらへ行く。そろそろ衛星に
「か、開祖様、ひとつ、おねがいが!」
『あと一分ない、急いで言ってくれ!』
「そ、その……いま、開祖様が、お入りになっておりましゅのは」
綿毛のもこもこ
「わちの……ひひ孫の、
『うん、知っている、心配無用だ。
ぶつん、と突然映像が途切れて、後には砂嵐が延々と流れるのみとなった。会談室は騒然となり、今の一幕に対してそこらじゅうで議論が紛糾している。
「……どう思われます、ジャビ殿?」
「いろいろ疑問はあるが、ビスコが日本一
「……後は頼む、だって? 全く、無茶苦茶言ってくれる!」
パウーは、眼前で議論に沸き立つ会談室をどう収めたものかとあれこれ思案しながら、