幼馴染のVTuber配信に出たら超神回で人生変わった
【一章】幼馴染がVTuberになっていた ②
「余計ややこしくなってない?」
魔法学校なんて俺行ったことないよ? って……いや。こいつもそうだよな。
まぁ……VTuberってのはテーマパークのキャラクターみたいなもので、夢を与える職業なんだろう。中身がどうとか、そういう議論はきっと無粋なんだろうな。
「一応
「そんな適当な……」
言いながら
「まぁ
「別にいいけどさ……」
どうせ一回だけだから、俺の方は本名でも構わないだろう。それに俺の名前はちょっとアニメっぽいもんな……って、なんでこっちが世界観の心配してるんだ?
「よーし、それじゃあもう配信始めるよ!」
そして配信開始のボタンか何かを押した
「やぁやぁ、みんなこんにちはー! 闇属性魔術師のレイ・アズリルだよっ!」
「今日はそう、特別企画ってことで
そして手招きしている
「ど、どうも、
俺の声を聞いたコメントは【
……というかレイちゃん、結構視聴者からイジられてない? こんな
「よーし、じゃあ早速ゲームするよっ!
「いいけど、何をするんだ?」
「それはね……これだよ! 『まりもカート』!」
【うおおおおおおおお!!】
【きたあああああああああああ!!】
【レイせっこ】
【あーあ、友達減ったわ】
【草】
「……何かコメント盛り上がってるけど、どうしたんだ?」
「ふふふ、隠しても仕方ないね……そう! 私はここ最近、タイムアタックの練習していたんだよ! レイボーイらとも戦って鍛えてもらってたんだ!」
「レイボーイ?」
「私の視聴者の呼び名だよっ! ちなみに女の子はレイガールって言うの!」
「へぇー……」
驚くほど興味ないけど、そういうのもあるんだろう……ちょっと痛いなって思ったのは内緒な。
【ルイ君興味なさそうで草】
でも、視聴者にはバレてるらしい。
そして
まぁパーティーゲームと言っても、定期的に大会も行われているようだし。ガチれば結構奥が深いゲームなのである。
「よし、私はこの『まりピオ』を使用するよ!」
「じゃ、俺は『まりイージ』で」
一方俺は準重量級の脚長のキャラクターを選択した。マシンは当然、花の生えたヤツで。
【ん?】
【あっ】
【あ】
【あっ……(察し)】
【流れ変わったな】
【いやー
察しの良い視聴者は気づいているらしいが、あえて俺はそれに触れないでおく。
「おっ、
「ああ、そうなのか?」
俺は適当に
【ルイくんに3万ペリカ賭けます】
【バカ、レイだって
【でも実際レイはそのへんの人より
……まぁ、こんなコメ欄なら教えてくれないのも普通なのか……?
「じゃあやるよ! もちろんCPUは無し、私らだけのタイマンだよ!」
「ああ、分かった……」
……いや、違う! こいつの視線はずっとゲーム画面に向いてるから、ほとんどコメントを読んでないんだ! それ、配信者として致命的じゃないのか!?
「コースはどうしよっか?」
「ああ……全部、レイが決めていいぞ」
「よし、言ったね! 絶対後悔しないでよねっ!」
【かわいい】
【かわいい】
【即落ち期待】
でもこの小物感が、視聴者にウケてるんだろうか……?
「それじゃあコースは……まりおっ、まりモールだぁっ!」
「そこ
【素材助かる】
【さっきの耐久誰か作ってくれ】
【かわいい】
【不覚にも
まぁ……その辺も含めて
──そして俺らは何回かレースをプレイしていった。結果は全部……俺の勝ちだった。
「くそーっ! また負けたぁー!?」
いつもの
【レイ虐助かる】
【
【正直レイを馬鹿にしてる
コメントに乗せられて、つい気持ちよくなってしまう。ああ、配信ってこんなに楽しいものだったんだな……いや、
【ルイ君は
次のコースのロード中、いい感じのコメントがあったので、俺はそれを拾ってみた。
「ルイは
ゲームが
【えーもったいない】
【始めたら推すのにー】
【レイに教えてもらったら?】
まぁ、確かに
「えっ? 配信したいのなら私が教えてあげてもいいけど……あ、ダメだ。愛してるレイガール達を
【草】
【草】
【草】
【草】



