5:2025年 タイサイン会のお礼SS
花冠と三つ編み
「実はわたし、小さいころ得意だったんですよ、花冠!」
花盛りのジャスミンをふんだんに編み込んだ花冠を、ちょっと恥ずかしそうだがそれ以上にうれしそうなシンの頭にのせて、ほこらしげにレーナは笑う。
第八六機動打撃群の戦帝陛下、そして、
「ハッピーバースデイ、シン!!」
「そうだレーナ、この花、少しもらっていいか?」
「こんなこともあろうかと、三つ編みを練習しておいてよかったな」
どんな事態ですか、と少し恥ずかしげに、そしてうれしそうに笑うレーナに、まじめくさってシンは応じる。それはもちろん、
「レーナの髪に花を編み込む、今みたいな時にだ」
たった今までフレていたジャスミンの花と、白銀の髪からなごりおしく手をはなして。



