織田ブリュンヒルド信長は天下のナナメ上を征く
第一章『白米を腹一杯食べたくて進化した人類が糖質制限ダイエットにハマる末世』 ⑤
ブリュンヒルドからの朗報に
「フフッ……しめしめ……先生が魚に気を取られている間にとっておきを……」
わかりやすく悪巧みをしているブリュンヒルドに
「ブリュンヒルド殿……あなたは────」
「……内緒ですよ」
もきゅもきゅと頰を膨らませたり
「先生にも教えてないんです……この南蛮渡来の『食べるラー油』の存在は! 先生に見つかったら『無駄遣いだ!』とか『借金のカタに差し押さえる!』とか言われちゃうので!」
真剣に懇願するブリュンヒルドの滑稽さに、
ガラガラと土の道の上を車輪が転がる。ブリュンヒルドの屋台は旗に描かれた『タピオカ』と『ナタデココ』の文字がバツで消されて『おむすび』の文字が上に書き足されていた。
「おむすび〜〜〜おむすびはいりませんか〜〜〜〜♪ 空にぽっかり浮かぶ雲のように白くてフワフワした特製おにぎり♪
相変わらず屋台の屋根に
一息ついて売り物のおむすびを頰張ると、米の味に目を細めた。
「いくら食べても飽きませんね〜。ねぇ、先生」
「…………」
ブリュンヒルドの声をあえて無視する
「別にそんな急ぐ旅じゃないですし、わざわざ押さなくても大丈夫ですよ」
「俺はさっさと次の依頼人の元に向かいたいんだよ! それにお前と一緒にダラダラ米食って過ごしていたらデブのままだからな!」
そう、
「私が見込んだとおり、やっぱり先生のお仕事は面白いですね」
「ほとんど手伝いもせずにフラフラ遊び歩いていただけじゃないか」
「修行パートは描写的に盛り上がりそうになかったので」
「俺の仕事全否定かよ」
「過程じゃなく結果が大事! ハンナちゃんの魔法で畑もたくさん増えてあの村はもっと豊かになるでしょう。
「そんなに
「それに……半分以上はお前の手柄だよ、ブリュンヒルド。俺には魔法を強くしたり、理屈で
のどかな景色を背に彼らは次の目的地へと向かうのであった。



