織田ブリュンヒルド信長は天下のナナメ上を征く
第三章『女遊びと男の戦いは隠しようもないくらい派手にやれ』 ⑨
何者かがクララの背後に立ち、涼やかな声で答えた。次の瞬間、振り向こうとしたクララに向かって目にも留まらない速度の蹴りを放つ。
「自分の顔を蹴飛ばすのは初めてだが、なかなか
意識を失ってクララは元の姿に戻った。差し込んだ月明かりはブリュンヒルドの窮地を救った本物の
「一歩遅れたが、本物のお出ましだぞ」
「…………っ! どう…………て……」
涙目で、声が出てこないブリュンヒルドの様子を見て、怖い思いをさせてしまった、と反省する
「どうして? と聞いているのか」
ブリュンヒルドは首を横に振り、片手を口の横に添えて
「童貞ナルシスト侍さま、お会いしとうございまし」
「この
「あはっ! あはははは! いたたた! 痛いですって! いファっファファファファ!!」
「よはっはああ……ほふほほはあ(よかったぁ、ホンモノだ)」
「反省したことを反省しているよ。相変わらずメチャクチャ無礼な女だ」
「フフフ、今のは正体を確認すると同時に私が
「発想があのスケベ
「えへへ……あの、恥ずかしいついでにアレなんですけど起こしてくれませんか? 足が震えて立てなくって」
「ハァ……お前がそんなタマかよ。次はいったい何を仕掛けてくるんだか」
そう
「……へっ?」
「足が震えているんですよ。だから、もうすこし……ここにいさせてください」
敵地のど真ん中。
「やっぱり、強引な先生よりも優しい先生の方がずっと素敵ですね」
「……お前にはかなわないな」
ため息交じりに、ポンポン、とブリュンヒルドの頭を



