『とある魔術の禁書目録』
上条当麻たちの軌跡
学園都市で上条当麻とインデックスが出会う物語の始まりから、新たなるシリーズ「創約編」に至るまで、彼らがどんな物語を辿ってきたかを“ざっくり”とおさらいします!
| 学園都市編 | 『神の右席』編 | オティヌス編
| 『魔神』編 | コロンゾン編 |
学園都市のとある高校に通う上条当麻と、真っ白なシスター・インデックスの出会いから物語は始まる。魔術師に追われているという彼女を助けたことで、記憶を失う羽目になった上条の生活は一変してしまう。眼にしたすべてを完全に記憶する『完全記憶能力』で、一〇万三〇〇〇冊の魔道書の知識をその身に宿しているインデックスは、常に何者かに狙われていた。彼女の保護者として認められてしまった上条は、魔術サイドの一角、イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』との繋がりを得て、魔術がらみの事件に幾度となく引き込まれる。同時に、能力の開発と科学の最先端を標榜する学園都市で起こるさまざまな事件にも巻き込まれ、まさに科学と魔術の交差する非日常の合間に、わずかに平穏な日常が訪れる、忙しい日々を送ることに。そして、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』というあらゆる異能の力を打ち消す右手と、持ち前の正義感で襲いくる危機を切り抜け、多くの人たちと友誼を深めていく。
次々と起こる事件を危なっかしくもなんとか解決していく上条。『魔道書図書館』たるインデックスを傍らに置き、無自覚ながらも科学、魔術の両分野で多くの知己を得たことで、いつしか『上条勢力』とも呼べる人間関係が構築されていく。当然、この影響力は危険視されることになり、魔術サイド三大宗派のひとつ・ローマ正教から、抹殺指令を下されるまでになってしまう。その裏側にはローマ正教を陰で操る『神の右席』の存在があった。学園都市への襲撃を切り抜けた上条は、イタリア、イギリスでの事件でも彼らと対峙し、退けることに成功するも、ついに事態は魔術、科学の両サイドを巻き込んだ全面対決――第三次世界大戦へと発展する。『神の右席』の首魁、右方のフィアンマにインデックスをさらわれた上条はロシアへ。それぞれの目的のために同じ地を訪れたふたりのヒーロー、一方通行(アクセラレータ)と浜面仕上とともに、それぞれの戦い方で、悲劇を止めるべく行動を始める。
第三次世界大戦の終結で科学サイドに大きく傾いた世界の勢力バランス。その状況に異を唱える魔術結社『グレムリン』が現れ、科学サイドをターゲットに世界各地で蠢き始める。北欧神話を軸に据えた彼らの目的は、主神の名を冠するリーダー、オティヌスを『魔神』――魔術を極め、人間の身で神の領域に至った全能の存在として完成させること。『グレムリン』の企みを止める努力はすべて水泡と帰し、ついに『魔神』となったオティヌスは世界を一瞬で消滅させる。唯一、『世界の基準点』となる『幻想殺し(イマジンブレイカー)』を持つ上条だけが生き残るが、待っていたのは彼を絶望させるべく何度も創り直される世界だった。何千億と繰り返された破壊と創造の末、オティヌスと対峙し、敗北する上条。しかし、彼こそが自分の『理解者』だったことに気付いたオティヌスは世界を元の姿へと戻す。その罪を償わせるため、オティヌスを守り抜くと誓った上条は、全世界を敵に回した戦いへと赴く――!
なぜか手のひらサイズになってしまったオティヌスを新しい居候に迎え、学園都市での日常を取り戻した上条。しかし、その平穏もつかの間、『隠世』――世界に存在するすべての『位相』の、さらに薄紙一枚を隔てた場所から真の『グレムリン』たる完全な『魔神』たちが現れる。オティヌスすら凌駕するその力を前になすすべのない上条。しかし、学園都市外からやってきた平凡な高校生、上里翔流が「右手」の力で彼らを消し去ってしまう。上条の『幻想殺し(イマジンブレイカー)』の対極をなすその力は、『理想送り(ワールドリジェクター)』。『魔神』たちの登場と機を同じくして発現したその力によって、上里の周りには困難を抱えた少女たちが集い、彼に救われることで『上里勢力』と呼ばれる集団を形作っていた。鏡写しのような存在である上条と上里は、一時共闘するも、その考えの違いから対立する。そんな折、冬の最中に発生した異常気象『大熱波』により、学園都市は機能を失い、大混乱に。そして遂に科学の総本山に鎮座する不死魔術師アレイスター・クロウリーの『計画』が顕わになり……。
イギリス清教最大主教・ローラの手で、学園都市統括理事長アレイスターの胸に剣が突き立てられる。学園都市を占拠したローラの正体は、アレイスターが過去に召喚した大悪魔コロンゾン。少女に姿を変えたアレイスターは学園都市の機能を停止させて放棄、上条、一方通行(アクセラレータ)、浜面らとともに反撃を開始する。舞台はイギリスへ。コロンゾンが復活させたアレイスターのかつての盟友『黄金』のメンバーとの激しい戦いを経て、皆が最後の戦いの場となるクイーンブリタニア号へと集結。コロンゾンはそこで世界を崩壊させ、人類文明をリセットするべく、『モ・アサイアの儀』の準備をしていた。敵味方入り乱れ、それぞれの目的が交錯する戦いの末、ついにコロンゾンの目論みを止めた上条たち。学園都市の全権はアレイスターから一方通行(アクセラレータ)に委ねられる。そしてすべてが終わった祝いの席で上条を待ち受けていたのは、『神浄の討魔』――自らの右手、自分自身との戦いだった――!