シリーズ:機械仕掛けの蛇奇使い
機械仕掛けの蛇奇使い
どんなに絶体絶命で、どんなに絶望的でも――抜け道はある。
どんなに絶体絶命で、どんなに絶望的でも――抜け道はある。
十七歳の僕は皇帝。でも自分が偉いという気は全然しない。綺麗で優しい婚約者のユイ姫ともぎくしゃくする毎日。伝統と義務ばかりが重たく、自分がしたいことも見つからない……そんな僕が憧れるのは、かつて全世界を相手に戦ったという美しき性別不明の戦鬼ルルド・バイパーだった。だがその子供っぽい憧れが、やがてこの世のすべてを揺るがす混乱に発展しようとは――詠韻文明と呼ばれる奇妙な物理法則に支配される幻想の世界に滅亡と崩壊の陥穽(あな)が開くとき、若き皇帝は決断を迫られる……絢爛たる魔人と、容赦なき機械と、揺れ動く少年少女の心が毒蛇の如く絡み合う、これは無為無策(でたらめ)な夢物語の顛末――。
ISBN | 9784840226394 |
---|---|
判型 | 文庫判 |
ページ数 | 360ページ |
発売日 | 2004年4月10日発売 |
定価 | 671円(本体610円+税) |