モバイル・ソウル phase-1 覚醒：unveil

世界観紹介

□ＮＪインダストリーズ
二十世紀後半、極東の島国でたった二人の若者から始まった巨大企業。世界中に複数の拠点を持ち、カンパニーシティが中枢の役割を担う。

□ルベルソ
ＮＪインダストリーズ発祥の地に建設されたカンパニーシティ。いわゆる企業城下街とは一線を画し、ルベルソの都市運営はＮＪインダストリーズが行う企業自治が敷かれる。定住人口は約2000万人。ルベルソは、全体が一つの家〔ホーム〕となるよう考えられた十二のテーマ街〔フェイズ〕で構成されている。

□サイバー街
ＰＣルームがテーマの街。世界屈指の電脳街で、ＮＪインダストリーズのＩＴ技術のテストランの多くはここで行われる。技術者の育成や発掘も盛んで、ＮＪインダストリーズ本社へ採用される者も少なくない。

□キャンパス街
勉強部屋、学習室がテーマの街。インダストリーズのアカデミーのほかにも、非インダストリーズ系の教育機関がひしめく学生街。他の街と提携した学術研究も盛んに行われている。

用語解説

□収患管理局〔しゅうかんかんりきょく〕
ＮＪインダストリーズの内部部局。上層部と関係者以外には存在すら知らされていない。その任務はＣＡＳクランケの治療と人間の魂に関する研究。ＭＳラボとケアセンターの二本柱で構成される。

□ＭＳラボ〔えむえす らぼ〕
収患管理局の内部組織。「モバイルソウルシステム」を運用し、クランケの探索、追跡、拘束等を担っている。実戦担当としての異能力者「カリスマ能力者」を擁するとともに、クランケ搬送の専門部隊「搬患担当〔トランスポーター〕」、後方支援の専門部隊「支援室〔バックヤード〕」を持つ。

□Ｘフォン
実機を携帯しないスマート端末。サービスはクラウドコンピューティングで提供され、操作は左右の手、いずれかの五指に移植されたバイオシールから映し出されるホロディスプレイとフィンガージェスチャーを通じて行う。

□モバイルソウルシステム
人間の魂を観測・管理するためのシステム。Ｘフォンのバイオシールが身体との窓口となり、ＮＪインダストリーズが保有する霊物協働コンピューターが人間の魂の状態を観測する。これによりＣＡＳの感染やカリスマの発生を即時に察知し、対処を行うことができる。

□神性〔カリスマ〕
通常、一定とされるコアデータの情報量が、常人より多い人間がごく稀に見つかることがある。常人比101パーセント、自我を司るだけであれば不要と思える1パーセントの魂の余剰のこと。

□カリスマ能力
カリスマの保有者が自己のカリスマを自覚するにいたった場合に覚醒する異能力。現出させた仮面を装うことで発動する能力は、当該保有者の個性を色濃く反映している。また、カリスマ能力者は身体機能が向上する。人間を構成する要素として、魂と対等であるべき肉体が特別なものとなった魂と対等であろうとして起こる変化とされている。

□ケアセンター
収患管理局のうち、ＣＡＳの治療及び人間の魂についての研究を担当する内部組織。カリスマの研究を独占しているＭＳラボとは折り合いが悪い。ルベルソの中に三ヶ所のＣＡＳ病棟を持ち、拘束・搬送されてきたクランケを治療する。

□ＣＡＳクランケ〔しーえーえす くらんけ〕
ＣＡＳとは魂魄性要素自発死症候群、Core Apoptosis Syndromeの略語であり、人間の魂に起こる唯一の病である。罹患者はＣＡＳクランケ、あるいは単にクランケと呼ばれる。ＣＡＳクランケは、周囲の世界から他の生物の特性が流入することで強靱な肉体と異形への変身能力を得る。同時に人間としての純度が下がるため、個人差はあるが自制心が低下する。

□似像電算霊胎〔じしょうでんさんれいたい〕
ＣＡＳ病棟に設置されたＣＡＳの治療器、通称イースター。ＮＪインダストリーズが保有する霊物協働コンピューターが作り出す、コアデータを模倣したミラーデータをクランケにインストールすることで治療を行う。