シリーズ:「折原臨也」シリーズ
折原臨也と、夕焼けを
これは『デュラララ!!』でもお馴染みの折原臨也を巡る物語――
これは『デュラララ!!』でもお馴染みの折原臨也を巡る物語――
地方都市に現れたとある情報屋。
彼がする事はただ情報を流し、誰かの背中を押す事のみ――。
「まったく、人間観察も一苦労だよ」
自分は情報屋である。そんな事を嘯く、一人の男がいた。ただ、本当に『情報屋』と呼ぶべき生業をしているのかどうかはさておき、彼が数多の情報を手にする力を持っている事だけは確かである。
彼は決して正義の味方などではなく、さりとて悪の手先というわけでもない。自分がないのではない。ただ、彼は平等なだけだった。己の欲望に、果てしなく素直なだけだった。『人間』。そんな単語のすべてにくるまれた有象無象の玉石達を、彼はひたすらに愛し続ける。
彼はただ、人を愛しているだけなのだ。たとえその結果、愛する人間を壊す事になったとしても。情報屋は、壊れてしまった人間も平等に愛でる事ができるのだから――。
ISBN | 9784048652438 |
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判型 | 文庫判 |
ページ数 | 322ページ |
発売日 | 2015年7月10日発売 |
定価 | 649円(本体590円+税) |