内幕隼
うちまくはやぶさ。東京の刑事さん。妖怪嫌われ体質以外はいたって普通な公務員。あと感性が若いのか、年端もいかない少女達となんか仲良くなる。ちなみに実家はインテリビレッジと呼ばれる超高級ブランド田舎にある酒造所。
菱神艶美
ひしがみえんび。謎の女子中学生で、自称フリーランス。いわくありげな殺人事件の現場にふらりと現れる推理マニア。
過去に言動やファッションなどで黒歴史あり。また『菱神の女』の一員で、その才能が開花すると地球人類の四分の一が死滅するのだとか。
艶美
「透輝館事件は私と刑事さんが初めて出会ったラブラブ事件! 内容はまああれだよ、山奥にある怪しい洋館で巻き起こる連続殺人事件って感じかな」
隼
「あんなおっかない事件の冠にラブラブとかつけるのは後にも先にもお前だけだ。というか、あれから何年か経っているはずだから……お前一〇歳そこらで事件現場をうろついていたのか!? しかもあれが初めてって訳でもないだろう!」
艶美
「うふ、『推理役』になったのはあの辺からだよ。もっと前、五、六歳くらいの時は犯人捕まえるって言っても無害なふりして人の背中を突き飛ばしまくって事件を引っ掻き回す役だったっけなあ……」
隼
「やっぱり徹底的にイカれてやがる」
艶美
「でもまた随分と古い事件を引っ張り出してきたねー刑事さん」
隼
「改めて資料保管庫調べてみたらほとんど空欄だったのが分かったからな! お前が警察本隊到着前に館を全部ぶっ壊したからまともな現場検証もできなかったんだとさ!!」
艶美
「ぎっぎくう! でもほらあれは刑事さんを守ろうとした艶美ちゃんの正義の心が作用してですね---」
隼
「黙らっしゃい。とにかくもう俺とお前で当時の事を思い出して、断片のツギハギでも資料をまとめ直すしかない」
艶美
「それでICレコーダーなんか回していたのか……」
隼
「何しろ俺達は当事者だから答えを知ってるからな、説明が足りているかどうか判断をつけにくい。後で録音したのを巴ちゃんや妻田さん達に聞いてもらって、先入観のない意見をもらおう。これでちゃんと事件の詳細を思い浮かべられるかって。ほら始めるぞ」
艶美
「はぁい。……でも私達の証言頼みって事は、やろうと思えばある事ない事、私と刑事さんの既成事実的な例のアレも捏造し放題にでき
隼
「推理マニア」
艶美
「ういっす真面目モードでやりますっ!」