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 世界の果て。

 栄華の夢中で朽ちた巨大な遺跡を通り、鬱蒼と茂る迷宮の森を抜けた先に、その図書館はあった。
 城邑のように背の高い石垣に囲まれ、どこかちぐはぐだが古色蒼然とした佇まいは、世界中の本を収めるには理想的な場所だった。
 事実、最果ての図書館には世界中の本が収められていた。《空間》が意思を持ち、その《空間》が魔物を生み出すことは珍しくないが、図書館もいつからか意思を持ちはじめ、本から魔物を生み出した。
 魔物たちは世界中を飛びまわり、新たに書かれた本を集めては図書館に収める。最果ての図書館は世界で一番本を所蔵する図書館となった。
 ただ、来館者は誰一人としてなかった。多くの人はその存在を忘れ去り、存在を知っている者も図書館をお伽噺の中に閉じ込めた。
 最果ての図書館は訪れる者もないまま、ただそこに在った。

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